次期サンパウロ市市長のジョアン・ドリア氏(民主社会党・PSDB)が、選挙公約に反して、2017年のバス代の値上げを検討し始めていると18日付現地紙が報じている。
17年にバス代値上げを行わないことはドリア氏の公約の中でも目玉の一つとなっていたもので、同氏は当選後もこの主張を通してきていた。
だが伯現地紙によると、ドリア氏は現在、無料乗車者の助成金増額分の7億5千万レアル分を利用者に負担してもらうことを検討中で、その場合のバス代は、現状の3・80レアルから最大で4・40レアルに値上げされる見込みだという。
また、ハダジ市政で導入された低所得世帯の学生や高齢者のバス無料乗車についての公開討論会開催も検討中だという。
これらの措置は、市財政の現状を考慮した結果だ。17年に値上げを行わない場合、バス会社への助成金額は12億5千レアル増えるという。この額はサンパウロ市が現在払っている助成額20億レアルの50%以上に及び、30キロ以上のバス専用道新設予算に相当する。
また、ドリア氏が「バス代を上げない」と公約したことを、サンパウロ州管轄だがビリェッテ・ウニコでサンパウロ市のバスと連結利用できるサンパウロ市地下鉄やCPTMが「一方的な発言」と捉え、難色を示していたことなども、同氏への圧力になっている。