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サンパウロ市地下鉄=2007年の落盤事故、控訴審も無罪に=捜査の検察が賄賂を受けた疑いも

 サンパウロ州地方裁判所は17日、2007年に発生し、7人の死者を出したサンパウロ市4号線地下鉄工事の技術者12人に対し、今年5月の一審判決同様、無罪判決を下したと17、18日付現地紙が報じた。
 2007年1月12日に発生した事故は、現在のピニェイロス駅建設中に起きたもので、地盤が崩れて巨大な穴が空き、現場付近のトラック3台と乗用車3台、近くの道路を通行中だったワゴン車1台が飲み込まれ、7人が命を落とした。
 一審判決では地下鉄公社職員5人と、工事請負または下請け業者職員9人が罪に問われたが、全員無罪となった。
 検察は、一審で無罪となった被告14人の内、12人の無罪を不服として控訴していたが、第二審の判断も変わらなかった。
 フェルナンド・シモン判事は、検察の提出した証拠は被告人を有罪とするには弱いとし、「事故の規模が大きいからと言って、『(こんな事故を起こした)責任者は有罪にすべし』との社会通念に流される事は好ましくない」とした。
 検察は、判事の判断が2対1と割れたことから、有罪と判断した判事の声明も検討した上で、上告するかどうか決めるとしている。
 遺族のシルヴィオ・アゼヴェードさんは、「この国の司法は常に強者に有利だ。何より悲しいのは、こうした判決のせいで、同じような事故が減らないことだ」と不満を述べた。
 また、17日付現地紙は、事故との関係で訴えを起こされた企業が、調査に手心を加えるように検察官に賄賂を送ろうとしたと報じた。