リオ・グランデ・ド・スール州のジョゼ・イヴォ・サルトリ知事が21日に財政危機改善のための政策を発表、22日の官報には非常事態宣言も掲載されたと21、22日付現地サイトなどが報じた。
州財政の悪化による非常事態宣言はリオ州に次ぐもので、国が実態を鑑み、当該州だけでは解決が不能と判断すれば、公的銀行からの臨時融資や、農林水産部門への融資返済への配慮などの特別救済措置が講じられる可能性がある。非常事態を宣言した州や市が治安維持その他で緊急に行うべき事業に関しては、入札免除が認められるが、この場合の事業やサービスは180日以内に終了する事が義務付けられる。
21日に発表されたところによると、今年度のリオ・グランデ・ド・スール州の基礎的収支は23億5900万レアルの赤字となる見込みで、何の対策も講じられない場合の17年度の累積赤字は51億9400万レ、18年度は88億2200万レと見込まれている。
21日に提示された改善策には、政府傘下の基金や公社などの11機関の閉鎖や、現在20ある部局を17に統廃合、1100~1200人の公務員削減などが含まれている。残っている公社の内、四つについては民営化や国営化も検討中だ。
また、行政部門の職員の手当て削減や、社会福祉関連の負担金(源泉徴収額)増額、複数の年金や恩給を受け取る場合の上限を設ける、各機関への払い出し額を、予算ではなく実際の税収を基にして計算する、給与支払期日を給与額に応じて決める(現在は毎月末)、2020年までの13カ月給は半額を当該年末、残りは翌年11月末までに払うなどといった法案も議会に提出された。
リオ・グランデ・ド・スール州の財政危機は15年にも問題となり、同年の年頭は29あった部局を20に減らすなどの措置が採られたが、それでも公務員給の遅配や分配の問題が生じていた。
今年も既に、9カ月連続で公務員給を分割して払っているが、今年の年末ボーナスが支払えるかはまだ確認されていない。