ジカ熱=いつ感染しても胎児に影響=誕生時は正常な小頭症児も
サンパウロ州で行われた、ジカ熱に感染した妊婦から生まれた子供の追跡調査の結果、小頭症以外の症状を呈した子供が3分の1いた事が判明した。また、ペルナンブコ州で生まれ、小頭症ではないと判断された子供2人は、誕生から数カ月後に数々の問題が生じ、脳の損傷が確認されたと22日付エスタード紙や23日付G1サイトが報じた。
サンパウロ州の調査では、内陸部の妊婦1200人を観察し、57人がジカ熱に感染した事を確認。これらの妊婦から生まれた子供57人に小頭症児はいなかったが、35%にあたる20人の子供に、脳の形成不全に伴う難聴や網膜損傷、脳の嚢胞(のうほう)や炎症といった問題がある事が判明したという。
20人の子供に起きた問題が今後の成長にどのような影響を与えるかを知るには更なる調査が必要だが、母親がジカ熱に感染した時期は妊娠初期の3カ月には限られていない。研究者達は、妊娠中のジカ熱感染はどの時期であっても胎児に影響を及ぼしうる事が確認されたとし、小頭症はジカ熱による影響の中でも氷山の一角に過ぎないとの見解を明らかにした。
サンパウロ州の研究者達は1500人の血液を調べ、デング熱やジカ熱に感染したが無自覚だった人の割合も調べると共に、診断時にジカ熱とデング熱を取り違えた率も調査。デング熱感染者の20%は無自覚だった事や、デング熱と診断された人の15%はジカ熱、ジカ熱と診断された患者の20~30%はデング熱だった事が判明したという。
他方、ペルナンブコ州では、誕生時の頭囲は33センチで正常と診断されたが、4カ月目から左半身の動きが困難などの成長の遅れが目につき始め、5カ月目からは発作も起こし始めたギリェルメ君(1)のような、後発型の小頭症児が確認された。誕生時の頭囲は33・5センチあったが、6カ月になっても座れない、物を口に持っていかないなどの異常が見られたアラン・ミゲル君(10カ月)も、7カ月目に小頭症と診断された。
小児神経科のヴァネッサ・ヴァン・デル・リデン医師は、「脳損傷があるのに表面的には健常な子供は、異常やその原因を見落とされる可能性がある。脳損傷ゆえか、変異が続いているのかも含め、6歳までは観察を続けないと」と語っている。