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ジェデルが遂に辞表提出=テメルも前文化相に圧力=バイアのビル認可をめぐり=官房長官まで加担していた

カレロ氏とテメル大統領(Beto Barata/PR)

カレロ氏とテメル大統領(Beto Barata/PR)

 【既報関連】18日に文化相を辞任したマルセロ・カレロ氏が、ジェデル・ヴィエイラ・リマ大統領府総務室長官が同氏に強要し、文化省傘下の機関に同長官の所有物件も入っているバイア州の高層ビルに対する建設許可を出させようとしたと告発した件で、ミシェル・テメル大統領たちからも圧力をかけられていたと連邦警察で供述していたことが明らかとなり、連邦政府に激震が走った。25日付現地紙が報じている。

 カレロ氏は辞任後の19日、連邦警察に対し、ジェデル氏以外にも、エリゼウ・パジーリャ官房長官やテメル大統領が同件で圧力をかけていたと証言した。
 それによると、バイア州サルバドール市の歴史遺産地区にある高層ビル「ラ・ヴュ・デ・ラデイラ・ダ・バラ」に対し、文化省傘下の国立歴史美術遺産院(Iphan)が建築認可を出さないことを不満とするジェデル氏が、カレロ氏に許可を出させるよう強要していたことで、カレロ氏はまず、パジーリャ官房長官に相談しようとした。
 だが、パジーリャ長官は「その建物のことが裁判沙汰になっているのなら、国家総弁護庁(AGU)に任せた方がいいんじゃないか」とし、ジェデル氏に加勢しようとしたという。
 カレロ氏は17日、テメル大統領の呼び出しで面会した際も、「(建設不許可との16日の)Iphanの判断でジェデル氏がすごくいらだっており、連邦政府が正常に機能しなくなっている」と言われたという。
 大統領はこの面会時、ラ・ヴュに関する判断をAGUのグラッセ・メンドンサ長官に任せるよう勧めた上、「グラッセ氏なら、なんとかできる」とも言ったという。
 さらにテメル氏は会談の終わり際にカレロ氏に対し、「政治家なら、この手のことやプレッシャーにも対処できないと」と言ったという。
 カレロ氏はテメル大統領の対応に驚き、かつ失望したという。それは、以前、昼食会の際にカレロ氏がIphanの話題をテメル氏に話した際、「公的機関が行った正式な決定(技術的な判断)は覆せない」という話になり、テメル氏もそれで納得していると思っていたためだ。
 カレロ氏はジェデル氏やパジーリャ氏、テメル氏との会話の一部を録音しており、そのコピーは供述内容と共に、24日に最高裁と連邦検察庁に送られた。
 この報道後、テメル大統領は書面で会談の事実を認めたが、「ジェデル氏とカレロ氏の対立を仲裁しようとしてやった」と語っている。
 この報道を受け、労働者党(PT)はテメル大統領の罷免を呼びかけている。
 カレロ氏の供述内容が報道されたことを受け、ジェデル・ヴィエイラ・リマ大統領府総務室長官は25日午前、テメル大統領と電話を交わした上で、辞表を提出した。