先週半ばから、汚職防止法審議や、ジェデル・リマ総務室長官を巡る疑惑絡みでのマルセロ・カレロ前文化相による会話録音テープ暴露問題とリマ長官辞任など、政府にとって厄介な問題が続出した。問題沈静化のため、ミシェル・テメル大統領(民主運動党・PMDB)は、日曜日(27日)に上下両院議長臨席の上で会見を行ったと27、28日付現地紙・サイトが報じた。
テメル大統領は汚職防止法の争点の一つとなっている、選挙時の裏金工作(二重帳簿、カイシャ・ドイス)への恩赦は一切許容しないと表明した。
議会が裏金への恩赦を承認し、大統領が裁可すれば政権打倒に動くとの意向を社会運動グループが表明し、「テメル大統領の動きを注視している」との社会運動グループ代表者の発言が新聞にも掲載された事で、テメル大統領はカイシャ・ドイスへの恩赦に反対する姿勢を早急に見せる必要があった。
テメル大統領は「我々は、国民の声に対処すべきだと考えている。主権は常に国民にあり、立法府や行政府もこれに従うべき」と述べた。
マイア下院議長は「カイシャ・ドイスに恩赦を与える意図は最初からない。『議会内勢力が恩赦成立を目指している』との批判は誤解だ」と語った。
テメル大統領はまた、バイア州サルバドール市の高層マンション建設許可を巡り、リマ前総務室長官とカレロ前文化相が対立していた件で、カレロ前文化相に圧力をかけていた疑惑も持たれている。
リマ前総務室長から不正な圧力をかけられたカレロ前文化相が、テメル大統領に相談したら「それくらい〃うまく〃やれ」と汚職を勧めるかのように言われたとした供述内容や、大統領との会話を録音していたとの報道について問われた際は、「問題を穏便に済ませようとしただけだ。大統領との会話を秘密で録音して勝手に公開した事に強い憤りを感じている」と苦しい弁解を行った。
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