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芦刈さん、経済成長に期待=ブラジル三井物産の業務人事部長に

ベテランの芦刈さん、山口さん

ベテランの芦刈さん、山口さん

 ブラジル三井物産の業務人事部長の芦刈宏司さん(48、福岡県)が1カ月前に着任し、18日にあいさつに来社した。
 芦刈さんはコロンビア駐在を2度経験し、反政府ゲリラや麻薬組織などの動きが活発な時代だったという。「犯罪の質が違うこともあるが、ブラジルのほうが過ごしやすい」と笑った。
 同社が進出している130カ国中、一番注力しているのがブラジルで投資額は8千億円にもなる。その分、教育、環境、日伯関係といった多様な分野で社会貢献事業も行なっている。たとえば日系社会支援基金や、サンパウロ大学法学部に冠講座、援協自閉症児療育学級PIPA支援などだ。
 芦刈さんは本社では投資アドバイザーとしてアジア、中東地域における投資機会の分析をしていた。ブラジルの経済成長の余地について、「長い目で見て成長可能性は大きい」と一言。「中国は減速、インドは成長しているが法・税金体制がブラジルよりも複雑なため投資が難しい。ブラジルはラヴァ・ジャット作戦などで政界が掃除されビジネス環境が綺麗になれば、さらに」と今後に期待した。
 芦刈さんに抱負を聞くと、「三井物産も当地に進出して60年ほど。先輩が培った経験、知識を活かし良い時流に乗りたい」と頼もしく語った。
 同行してきた山口晃義さん(35、奈良)は、1年ほど前から同社業務部マネージャーを務める。かつてJICA青年ボランティアや、在サンパウロ総領事館への勤務経験もある。「ブラジルは13年からデモ、W杯、五輪などと毎年話題が尽きない。興味深い時期に来られた」と喜んだ。