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シャペコエンセの悲劇=ボリビア人飛行計画監査官がブラジルに亡命?=ボリビア空軍から亡くなった操縦士に逮捕状が出ていた

 【既報関連】11月29日未明にコロンビアで起きた飛行機墜落事故で、同機の飛行計画に見直し勧告を行ったボリビア人監査官がブラジルに亡命を希望していると6日付G1サイトなどが報じた。
 事故に遭ったシャペコエンセは当初直接コロンビア行きを計画していたが、チャーター機運行会社がボリビアの会社で、「ブラジル―コロンビア間のチャーター便はどちらかの国の飛行機会社に限る」との規定により直行を許可されなかった。
 そのためチームは一般の便でボリビアに飛び、ボリビアからチャーター便に乗った。
 事故機の飛行計画にある「飛行可能時間」と「目的地までの飛行時間」が同じ時間だった事や、非常時に着陸する代替空港が指定されていない事などから、ボリビアのサンタクルス空港の監査官は飛行計画の見直しを勧告したが、事故機は当初の計画のまま出発した。
 この事故ではサンタカタリーナ州シャペコーのサッカークラブ「シャペコエンセ」関係者ら71人が死亡、6人が負傷した。生還した、ボリビア人の乗組員やコロンビア側係官は、「ブラジルとの国境にあるコビハで給油すると告げられていたが、実際には給油しないまま飛行を継続し、事故が起きた」と証言している。乗員や乗客は緊急事態に陥っている事を知らされず、機内の電気が消えた直後に急速に高度が下がり始めたという。
 ラ・ミア社に見直し勧告を行ったボリビア航空庁のセリア・カステド・モナステリオ氏は、事故の責任を問われて更迭された。検察の捜査対象ともなったため、5日朝8時頃、弁護士と共に国境近くの町、マト・グロッソ・ド・スル州コルンバー市の連邦警察に赴き、亡命に関する情報提供を要請した。
 連警の窓口が開いておらず、もう一度出直すよう言われたため、同氏らは連邦検察庁支部に出向き、亡命を申請した。同氏の職務は飛行計画の監査で、飛行許可や飛行停止命令を出す権限はなかった。
 なお、ボリビア国防省は5日、亡くなった事故機を操縦していたミゲル・キロガ氏には空軍による裁判で逮捕令状が出ていた事も明らかにした。