サッカークラブシャペコエンセは、ブラジリア時間の11月29日未明、コロンビア・メデリン市で行われるスルアメリカーナ杯決勝に向かう途中、搭乗機の墜落事故により、多くの選手、監督、チーム関係者を失った。
事故後の反響はすさまじく、チームには多くの追悼、遺族への励ましの声が届けられた。
スルアメリカーナ杯決勝の対戦相手のアトレティコ・ナシオナルは、同大会優勝をシャペコエンセに譲るとし、南米サッカー連盟もこれを了承、シャペコエンセは正式にスルアメリカーナ杯優勝チームとなった。
11月30日に決勝第一試合が行われるはずだったメデリン市では同日、競技場に数万人のファンや市民が集結し、大規模な追悼集会を行った。
3日のシャペコエンセの競技場での合同葬も、テメル大統領、インファンティーノFIFA会長などの臨席のもとで行われた。
6日にはシャペコー市中心部のサント・アントニオ教会で、初七日のミサが行われ、教会前広場には6千人が集った。
スルアメリカーナ杯決勝は、ホーム・アンド・アウェーの2回戦で争われる予定だった。
シャペコエンセのホームゲームは7日、パラナ州クリチバ市のコウト・ペレイラ競技場で行われるはずだった。これは、同チームの本拠地であるシャペコー市内の競技場の収容人員が、南米サッカー連盟が定める規模より少ないためだ。
この〃行われなかった決勝戦〃を、シャペコエンセへの追悼式典とすべく、7日夜、同競技場にはクリチバを本拠とする3チーム、コリチーバ、アトレチコ・パラナエンセ、パラナ・クルーベを始めとする、多くのチームのファンが集った。
競技場に集ったのは3万人。試合開始予定時刻の午後9時45分には、緑のシャツを着た子供たちと、白いシャツを着た子供たちが試合開始のキックオフを模した動作を行った。
競技場の大画面には事故の犠牲者71人の名前が現れ、風船が空に放たれた。
競技場を埋めた人々はシャペコエンセサポーター定番の応援のコール〃ヴァモ・ヴァモ・シャペ!〃を叫び、シャペコエンセを励ますメッセージボードを掲げた。
4日にサンパウロで行われたサポーター有志の追悼集会と同じく、この日のクリチバでは、同じ町を本拠とし、普段は敵対するチームのサポーターが友好的な姿勢を見せた。(7、8日付現地紙・サイトなどより)
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