サンパウロ州政府が12日、ポルトガル語博物館の修復のための官民合同プロジェクト(PPP)を発表した。
2006年3月にサンパウロ市中央部ルス区ルス駅に併設して開館したポルトガル語博物館は、開館後3年間で160万人もの来館者を集め、ブラジル国内はもとより、南米大陸でも有数の博物館との評価を得ていた。
ルス広場に面した同博物館は3階建てで、総面積4300平方メートルを誇っていた。
しかし、昨年の12月21日に発生した大火事で同博物館は大損害を受けた。館内の電気系統のショートが原因だった。
この火災は、消火にあたった消防士も1人死亡するほど大きなもので、ルス駅も一時的に、乗換えなどの機能が停止していた。
同館修復のための費用は6500万レアル(22億1千万円相当)と見込まれているが、52・3%にあたる3400万レアル(11億5600万円相当)を民間企業が負担する。
サンパウロ州政府が呼びかけたPPPは、大手TV局グローボを有するグローボ・グループ、文化振興部門としてイタウ・クルトゥラルを有する大手銀行イタウ社のイタウ・グループが支援。電気系統はポルトガルのEDPグループがスポンサーについた。
再建プラン発表のための式典には、州政府関係者やロベルト・フレイレ文化相の他、ロベルト・マリーニョ基金会長でグローボ・グループ副総裁のジョゼ・ロベルト・マリーニョ氏、イタウ・クルトゥラル理事のエドゥアルド・サロン氏、EDP最高経営責任者のミゲル・セタス氏なども顔をそろえ、修復に自信を見せた。
なお、同館再オープンは2019年上半期を予定している。(12日付G1サイトより)