ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事による薬物撲滅キャンペーンの右腕的存在の精神科医が、入院を勧める鑑定書を偽造して強制入院させていたことが明るみとなり、警察の捜査対象となっている。13日付フォーリャ紙が報じている。
疑惑を持たれているのはロナウド・ラランジェイラ医師で、同医師は2014年に企業家のパウロ・ヴァリナス・カルピンテロ・ヴィラヴェルデ氏(52)を、両親の頼みを受け、本人の了承なく強制入院させる診断書を偽造した疑いを持たれている。その際、同医師は患者本人に会うこともなく、診断書を作ったという。
ヴィラヴェルデ氏はもともと同医師の患者で、2008年頃まで診断していたが、それ以来会っていなかった。ヴィラヴェルデ氏は2011年に13歳の少女2人とドライブ・スルーでいたところ、児童虐待の疑いで逮捕され、45日間勾留された後、サンパウロ州内陸部で1年ほど入院生活を続けた。
だが14年1月に、同氏の両親が精神病院に入院させるべくラランジェイラ医師を尋ね、診察もせずに偽造診断書で強制入院させたという。
その際、ヴィラヴェルデ氏の資産4千万レアルが司法命令によって没収されていたことも問題視されている。