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広島の絵手紙大賞で奨励賞=大塚弥生さんが喜びの声

受賞作品を手に目標をかたる大塚さん

受賞作品を手に目標をかたる大塚さん

 〃筆の都〃として知られる広島県熊野町で今年5月、第20回筆の里ありがとうのちょっと大きな絵てがみ大賞が行なわれた。サンパウロ市で絵手紙や書道を教える大塚弥生さん(72、山口)が奨励賞を受賞し、本紙に喜びを語った。
 院内感染をきかっけに08年に左足を切断し、現在義足で暮らしている大塚さん。片足を失った当初は「一寸先が真っ暗で、明日に希望が持てなかった」と当時を振り返る。
 リハビリセンターに通い始め、「手や足を事故で失った人が大勢で、当初は地獄かと思ったほど」というが、「ブラジル人は何故足を失ったのかを平然と聞いてくる。あっけらかんとしていて、すぐに誰とでも打ち解けて友達になれた」と、ブラジル人の懐の深さに救われたという。
 移住して52年を迎えた大塚さんは、今回の作品に、「おおらかな心と乗り越える強い精神を教えてくれた」とブラジルへの感謝の気持ちを滲ませ、人間味溢れる豊かな表情のバイアーナを描き、見事奨励賞に輝いた。
 「絵手紙を通じて、もっとブラジルのことを日本人に知ってもらいたい」と思いを込め、7回目の応募となった今回。そのうち6回はいずれかの賞を受賞している。「ブラジル人の暖かさを知ってもらえれば。なんとか大賞を取れるように頑張りたい」と今後に意気込みを見せた。
 絵手紙教室に関心のある人は大塚さんまで(11・2976・0798)まで連絡を。


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 大塚さんは義足生活のために水中治療をしていたが、世界大会にベテラーノ(マズターズ)で出場しないかと友人から背中を押され、かつて5カ月ほど訓練したことがあるという。水泳で肩を壊したことと、出場資格として帰化が条件だったらしく、泣く泣く断念することになったとか。