サンパウロ州環境浄化技術公社(Cetesb)が行った水質検査によると、同州の166海岸中、4週連続で海水浴に不適とされた海岸は22のみだが、同期間中に不適と判断された日もあった海岸も43あり、当局が出す情報に注意する必要があると23日付エスタード紙が報じた。
この夏は400万人がサンパウロ州海岸に向かうと見られ、内300万人は、サントスやサンヴィセンテ、プライア・グランデなどの、通称バイシャーダ・サンチスタに赴く見込みだ。
だが、これら3市の海岸22カ所中、13カ所は11日の検査で海水浴に不適とされ、余り適さないと評価された所も9カ所あった。不適とされた海岸は、サントスが7海岸中3、サンヴィセンテが6海岸中5、プライア・グランデが12海岸中5で、全州の166海岸中、4週連続で不適とされた22海岸の中の13が集中している。
3市以外で不適とされた海岸があった市は、ウバツーバ(33海岸中3)、イーリャベーラ(18の内2)、サンセバスチアン(29の内2)、ベルチオーガ(9の内1)、グアルジャー(12の内1)だ。
過去10年間の統計を見ると、サンパウロ州では、年間の大部分が海水浴に不適とされた海岸が4カ所に1カ所(166中42)あったという。
サンパウロ州海岸部の水質は下水道整備と汚水処理拡大で改善されてきたが、不法占拠した土地に建てたりした家は下水道が完備しておらず、汚水の垂れ流しなどが起きている。
サントス市の場合、公式資料では下水道完備、汚水処理率も98・5%で、全国で5番目に整備された市とされるが、この数字には不法建築の家は入っていない。
北部海岸の水質は全体に良好だが、同地区の下水道整備率は低く、環境保護区への侵入例も多いので、観光客が大挙する時期は特に要注意だ。
各海岸には、その日の水質を示す旗(青、黄、赤)が立てられるので、赤旗が立った場合は水中に入らないなどの自衛手段を講ずる必要がある。