俳誌『朝蔭』454号が8月に刊行された。《くさめしてとんと一句を忘れけり》(秋枝つね子)を読んでニヤリ。やはり「逃がした魚は大きい」か。《墓参る遺影は若し移民墓地》(小坪広使)は、「墓の遺影に使われた写真はやけに若かったな」と思いながら苦労多かった故人の生涯を偲ぶ様子を詠ったものか。それとも、故人は実際に若くしてなくなり、自分 ...
続きを読む »2017年9月5日の記事一覧
『ブラジル人のためのニッポンの裏技』=ドラマがちりばめられた日本語教本=楽しく学べてベストセラー
日本語教本は数多くあるが、『ブラジル人のためのニッポンの裏技』ほど日本の生活をよく捉えているものはない。イラストの親しみやすさや例文から溢れ出るユーモア、学校や保険、運転免許証取得の手続き方法まで載せている親切さを加味すれば、日本での生活を志すブラジル人に最適な一冊と言っても差し支えないだろう。 「ブラジルの酒と音楽をこよな ...
続きを読む »わが移民人生=おしどり米寿を迎えて=山城 勇=(53)
席上、初めての運動会であり場所も不案内のため委員で各地区の同胞を宣伝勧誘すること。また各地域の青年会を勧誘して地区対抗競技をプログラムに採用し、広範囲のプログラムと観客を集めるよう工夫することが申し合わされた。 1973年5月1日午前9時からブラジル沖縄文化センター運動場において、ブラジルの地において沖縄県系人の初めての運動 ...
続きを読む »ロリータ対コスプレ
日本発の『かわいい』ファッションの若者が集まるミミパーティーが週末に開催された。工夫を凝らした『かわいさ』を身にまとった来場者がたくさんいた。 ロリータ服を着た人が多いのではとの先入観を持って会場に入ったが、コスプレイヤーも半数程度。漠然と、両方とも同じような「なりきる」服装と認識していたが、出店していた女性の話によると線引 ...
続きを読む »バイリンガルの育て方=(下)=日本側のポルトガル語教育の場合
在日ブラジル人子弟の母語形成は、家庭内のポ語と公立学校に入学してからの日本語と二段階あり、複雑だ。デカセギである親は工場の残業に忙しく、子供にかまってやれない。だが、子どもは家庭で親から生活知識から倫理までを情感たっぷりに、豊富な語彙で教わる必要がある。 デカセギ子弟は義務教育を日本の小中学校で受けた方が、費用がかからずに質 ...
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