1日、10月の市長選で当選を果たした市長たちの就任式が全国で一斉に行われ、サンパウロ市でもジョアン・ドリア市長(民主社会党・PSDB)が就任の挨拶を行った。2日付伯字紙が報じている。
ドリア市長とマリオ・コーヴァス副市長は、市議会での就任式後、セントロの市立劇場に向かって引き継ぎ式に臨んだ。引き継ぎ式には、約1500人が集まり、新市長の就任挨拶に耳を傾けた。
就任の挨拶でドリア氏は「サンパウロ市に住む全てのブラジル人、外国人に敬意を払いつつ、政治を行う」と約束し、「市民の言うことに謙虚に耳を傾け、前進のために必要と判断したら、一歩引くこともいとわない」とした。
また、「皆が褒めそやすような民主主義は、単色であってはならず、政党も一党だけであってはならない。サンパウロ市に住むすべての人を治めるため、色々な党の人たちと協力してやっていきたい」と強調し、PSDBの政敵である労働者党(PT)に所属し、引き継ぎ式に参加したフェルナンド・ハダジ前市長をはじめ、サンパウロ市市会議員に配慮をした発言も行った。
また、この市政から、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事と同じPSDBの治世となる。選挙キャンペーンのときから後ろ盾となり、この就任式にも壇上で参加したアウキミン知事に関し、「共にブラジルを復興の軌道に乗せて行きたい」と語った。またアウキミン知事も、「60年代のサッカーにおける、サントスのペレとコウチーニョのような黄金コンビになれれば」と語った。
ドリア市長はさらに、選挙での公約通り、再選を目指して2020年の選挙に出馬することはなく、企業家出身の立場から、「自分は運営者」だとして、従来の政治家とは違う目線で政治を行うことも強調した。
ドリア市長は、執務初日となる2日朝6時、セントロの7月9日大通りに、市の清掃員と同じ緑の制服を着て登場し、清掃員と共に道路を掃いて汗を流すなど、庶民派市長をアピールした。
ドリア市政では、マルジナル・ド・チエテや同ピニェイロスのスピード変更や、サンパウロ市のバスと地下鉄や都電(CPTM)の乗り継ぎ料金変更(8日以降、5・92レアルが6・8レアルに)などが既に発表されている。
だが、ドリア市長がかねてから主張していた、アニェンビのサンボードロモやインテルラゴス・サーキットなど、大型イベントの行われる名所や公園などの民営化については、18年以降になると、新市政のウイルソン・ポスト局長が語っている。
なお、サンパウロ市市議会では1日、新市議たちの就任式も行われ、与党側の民主党(DEM)のミウトン・レイテ市議が新議長に選出された。
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