大晦日恒例の第46回餅つき祭りが、昨年もリベルダーデ広場で行われた。年の瀬とあって買い物客で大賑わいの中、午前8時から無料で配られた2万袋の紅白餅を求め、300メートルを越える長蛇の列ができた。
中には非日系の姿も多くあった。サンパウロ市在住のジエゴ・ダ・ソウザさん(27)は「年末の楽しみの一つ。元日にはこれで磯辺焼きを作るんですよ」と笑みを浮かべ、大晦日の風物詩として広く定着していることが伺えた。
式典では和太鼓チームの演奏が開会を告げ、新年への高揚感を高めた。主催したリベルダーデ商工会議所(ACAL)などの代表者が登壇しあいさつ。中前隆博在聖総領事なども訪れた。
南米神宮の逢坂和男宮司による儀式の後に、見物客が集まる中、餅つきが行われた。「よいしょ!」と掛け声が響き渡り、杵が振るわれると歓声が上がり広場は熱気を帯びた。
来賓ら一行が会館に移動すると、自家用車の横転事故で休養していたACALの池崎博文会長がしっかりとした足取りで来場。「今年は厳しい年だった。酉のように大きく羽を広げ、飛躍する一年になることを期待したい」とあいさつし、関係者を安心させた。
「一月一日の歌」などを合唱した後に乾杯すると、婦人部手製の雑煮に舌鼓した。一年を無事に過ごせたことへの感謝や新年への期待を胸に、今年も年の瀬を皆で賑やかに過ごした。