ブラジル観光省が4日、昨年1年間にブラジルを訪れた外国人観光客は延べ660万人に達したと発表したと、同日付現地サイトが報じた。
これは2015年と比べ、実数で30万人、割合にして4・8%の増加だった。
同省は、増加の主要因は、8月から9月にかけてリオ市で行われたリオ五輪・パラリンピックにあるとした。
2016年の場合、外国人観光客が落とした外貨は62億ドルに達した。この額は、2015年と比べて6・2%増だ。
しかしブラジルは、外国人観光客受け入れ数において、まだまだ世界の主要観光大国に遅れをとっている。例えば、フランスが2015年に受け入れた観光客は延べ8450万人で、ブラジルはその10分の1以下だ。
だが、南米諸国の中では、ブラジルは外国人観光客受け入れ数1位を誇っている。2015年のデータでは、1位ブラジル630万人、2位アルゼンチン570万人、3位チリ440万人、4位ペルー320万人だった。
マルクス・ベルトラン観光相は「調査結果に満足していない。私の任務はブラジルにもっと多くの外国人観光客を集められるようにすることだ」と語り、2017年は外国人観光客数をさらに5%伸ばす事を目標にあげた。
同相は目標達成のためには、ビザ取得義務の廃止や航空業界への外国資本の参加が必要との考えを示し、「米国、カナダ、豪州国民に対してはそろそろ、観光ビザ取得の義務を撤廃すべきだ。彼らはビザ取得の煩雑さを嫌い、南米に旅行する際も、ブラジルではなく、アルゼンチンを選んでいる」と語った。
ブラジルを訪れているのはアルゼンチン人が最も多く、16年は210万人だった。2位は米国の60万人で、以下チリ、パラグアイ、ウルグアイ、フランス、ドイツ、イタリア、英国、ポルトガル、スペインと続く。
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