エクアドルの裁判所が、同国の公共機関に対し、ブラジルの政界汚職捜査、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の捜査が続く限り、ブラジルの建設大手オデブレヒト社との契約を禁止する命令を出した。4日付現地紙が報じている。
ラヴァ・ジャット作戦最大の汚職企業とされるオデブレヒトに関しては先週、パナマとペルーからも同様の命令が下されており、これが3国目の契約破棄命令となる。
これは、ブラジル国外での事業収入が建築部門の収入の8割を占める同社にとっては大きな痛手となる。国外での事業収入は、オデブレヒト・グループ全体でも、収益の3割を占めている。
報じられているところによると、オデブレヒトは2007~16年に、エクアドルでの事業で1億1600万ドルの契約を結んだが、それらの契約にまつわる賄賂の額は3350万ドルに上ったとされている。
この決定を、オデブレヒト側は驚きを持って受け止めた。同社はLJの捜査開始以来、経済的打撃を受けており、罪の軽減を目的に元幹部が軒並み報奨付供述(司法取引)を行っている。12月からはブラジルのみならず、アメリカ、スイスの司法当局とも契約を交わし、報奨付供述を始めたが、その内容が公表されたことで、賄賂を払ったとされる11カ国中8カ国が捜査を開始。3カ国が既に制裁措置を講じたことになる。