テレビ宗教家、暴漢に襲われる=ナイフで首と背中を刺され
テレビの宗教番組でもおなじみの宗教家、ヴァウデミロ・サンチアゴ牧師(53)が8日午前、礼拝の最中に暴漢に襲われて、刃渡り45センチのナイフで首や背中を刺された。病院に運ばれたが命に別状はなかった。
福音派教団「ムンジアル・ド・ポデール・デ・デウス」の教祖でもある同牧師はこの日、サンパウロ中央部のブラスにある同教団の教会で礼拝を取り仕切っていた。
ヴァウデミロ牧師は礼拝の中で、列をなして並ぶ信徒たちひとりひとりのために祈りを捧げていたが、その時、信徒のジョナタン・ゴメス・イジーノ容疑者(20)が近付き、隠し持っていた刃渡り45センチのナイフを取り出すと、同牧師の背中に2度、首に1度切り付けた。
幸いなことに、複数の警備員が同容疑者を取り押さえたため、被害はこれだけで済んだ。ヴァウデミロ牧師はシリオ・リバネス病院に運ばれ、首を25針縫ったが、命に別状はなかった。
イジーノ容疑者によると、5カ月前、ヴァウデミロ牧師が礼拝中に自分を指差し、「あいつを磔にしよう」と言ったため、それ以来、「殺されるのではないか」と精神的に動揺し、夜も眠ることができず、殺害を思い立ったという。
警察によると、同容疑者の発言は一貫性がないため、麻薬の使用を疑ってもいるが、そのような証拠は見つかっていないという。また、ヴァウデミロ牧師が回復したら、同牧師からも事情を聞く予定だという。
ブラジルのテレビは、ウニベルサル教会のエジル・マセド司教がレコルデ局の会長をつとめていることにも代表されるように、宗教界との関係が深く、大手の局で宗教番組が日常的に組み込まれている。ヴァウデミロ牧師もバンデイランテス局などで番組を持っており、テレビでおなじみの宗教家だ。
事件後、ヴァウデミロ牧師は、イジーノ容疑者を「許す」と発言。教会員たちにも、「神が許されない限り、私たちは死なないから安心して欲しい、私はあなたたちのもとに帰る。私のために祈っていてくれ」とのビデオメッセージを送った。(9日付アゴラ紙より)