ミナス・ジェライス州内6市で黄熱病感染が疑われる例が急速に増え、ブラジル保健省も支援に乗り出すと共に、6日に世界保健機構(WHO)に報告書を提出した。
10日付エスタード紙によると、黄熱病感染が疑われる患者は23人、死者は14人だ。この数字は9日までの情報を基にしている事と、6日付保健省サイトの、同州が5日に提出した報告書による患者数は12人で死者数は5人との記載を見ると、感染が疑われる患者や死者は中4日で急増した事が窺われる。
これらの患者や死者が本当に黄熱病に感染していたか否かは、保健省とミナス州保健局、患者が発生した自治体が協力して調査中だ。同州では、農村部中心に、州内全域で予防接種を受ける事が推奨されていたが、接種率は50%程度と見られている。
感染が疑われる患者や死者が出ている市はラダイニャ、マラカシェタ、フレイ・ガスパル、カラチンガ、ピエダーデ・デ・カラチンガ、インベー・デ・ミナスだ。
保健省は、これらの市の住民はもちろん、原生林や雑木林が近くにある地域や農村部の住民、感染の危険性のある地域に旅行する予定がある人々に、予防接種を受けるよう、勧告している。
黄熱病はウイルスに感染した蚊に刺されて感染する病気で、14年7月~16年12月に確認された感染者数は15人だが、ここ20年間、サルや人が感染する危険性は高まっている。予防接種を受けるよう勧められている市の数も、01年は1945だったが、現在は3530だ。
16年の場合、サンパウロ州でも、4月にサンジョゼ・ド・リオ・プレットで、12月にはリベイロン・プレットで、各1人の感染が確認された。同州保健局では、黄熱病に感染して死んだサルの数が増えている地域中心に予防接種の強化を図っている。
保健省によると、16年に全国に配布された黄熱病の予防接種ワクチンは1600万回分で、ストックも豊富だという。
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