長引く渇水のため、連邦直轄区内15市では16日より、初めての給水制限が行われると12日付現地サイトが報じた。
この報がもたらされた12日は皮肉にも大雨だったが、1月最初の10日間の降水量は20ミリ以下だった。連邦直轄区の1月の月間平均雨量247ミリに遠く届かず、連邦直轄区に給水する二つのダムの貯水量を保つにはまるで足りない。
12日現在、連邦直轄区の人口の65%に給水しているデスコベルトダムの貯水率は18・94%で、残り35%の人口に給水しているサンタ・マリアダムの貯水率は41・22%だ。
給水制限は、180万人が住む、デスコベルトダム給水エリアから始まる。対象の自治体はセイランジア市や、タグアチンガ市など15に及ぶ。
給水制限は6日周期で行われる。1日目は完全な断水が行われ、2、3日目の2日間で、配管、各世帯の蛇口に水が戻される。4、5、6日目は通常の給水だ。
各省庁のビルなどがあるブラジリアのパイロット計画地区はサンタ・マリアダムから給水をうけており、給水制限は行われない。同市中央部では節水のため、水圧を下げており、水の勢いが弱まる程度に留まっている。
連邦直轄区は、人口急増の上、過去15年間、給水量を高めるための公共投資を怠っていた。
ブラジリア大学森林工学部教授のエンリケ・レイテ氏は「給水制限は昨年の7月か8月に始めるべきだった。遅すぎる」と行政を批判している。
連邦直轄区政府は、給水制限がいつまで続くのか、見通しを明らかにしていない。