ブラジル南部のサンタカタリーナ州の消防隊が16日朝、同州の海岸ではクラゲの被害が頻発しており、14~15日は6665人が手当てを受けたと発表した。消防は警告のため、海岸に紫の旗を立てるか否かも近日中に決める予定だ。
被害者の多くは現地で手当てを受ける程度で済んだが、アレルギー体質の人の場合は呼吸困難などを起こす例もあり、病院に運ばれた。
14日は、フロリアノポリス近郊のパウマス海岸だけで、250人以上の海水浴客が被害に遭った。消防によると、同海岸では複数の人がショック症状を起こし、ヘリコプターで病院に運ばれたという。
クラゲに刺されて火傷する人が増えたのは、同州周辺の海水温が上昇している事とも関係している。現在はクラゲの繁殖期である事と、ウミガメなどの天敵が減っている事も影響している。
同州南部でも同様の傾向は起きており、バウネアリオ・リンコンやパッソ・デ・トーレスでは、2015年末から16年初頭にかけての夏にクラゲに刺された人が4万人以上出た。14年末から15年初頭のシーズンは1万3千人未満だった事を考えると急増ぶりが目に見えるが、昨年末からのシーズンの被害者はもう既に、この数字を超えたという。
クラゲによる被害を最小限に回避するために消防が勧めている方策は、水に入る前にクラゲが沢山いるか否かを尋ねる、刺された場合はすぐに救命隊の詰め所に行くなどだ。刺された時に真水で洗ったり、患部を掻いたりすると毒が体内に余計に回り、症状が悪化するので、落ち着いて水から上がり、タオルやビニール袋で手を覆った上で棘のある触手を抜いた後、酢をかけるようにともアドバイスしている。(16日付G1サイトより)