バイア州の住宅認可強要疑惑で昨年11月に大統領府総務長官を辞任したジェデル・ヴィエイラ・リマ氏(民主運動党・PMDB)が、ジウマ政権下で連邦貯蓄銀行(CAIXA)の法人部門副総裁をつとめていた時期(2011~13年)に、企業から賄賂を受け取って貸付許可を出しており、エドゥアルド・クーニャ前下院議長(現在議員罷免)も深く関与していたと連邦警察が発表した。14日付現地紙が報じている。
今回の疑惑は、連邦警察が13日に行った「クイ・ボーノ作戦」によって明らかにされた。同作戦は、ジェデル氏のおひざ元のバイア州やサンパウロ州、パラナ州などで敢行された。同氏の弟でバイア州選出の連邦下議、ルシオ氏に対しても家宅捜索願が出されていたが、議員特権で捜査を逃れた。
同作戦は、15年11月に行われた「カティリナリアス作戦」で、クーニャ氏の自宅から押収された携帯電話に残っていたジェデル氏との通話内容に基づいて行われた。CAIXAの資金横領の件ではクーニャ氏や、ラヴァ・ジャットの報奨付供述者で同行の基金とロテリア部元副総裁のファビオ・クレト氏、闇ブローカーのルシオ・フナロ氏がブラジリア地裁で被告となっている。
連警によると、ジェデル氏はこの3被告とやりとりを行い、企業からの賄賂の支払を前提に企業への貸付を行っていたという。
ジェデル氏はクーニャ氏に企業などの情報を流すと共に、クーニャ氏の求めに応じ、賄賂の支払いに同意した企業への貸付の了承を出していた。貸付を希望する企業からの賄賂はフナロ氏の経営する企業を経て、クーニャ氏、ジェデル氏、クレト氏らに支払われていたようだ。
捜査対象となった企業は、高速道路運営会社のBRヴィアス(当時)や不動産会社のオエステ・スル、金融会社のコンポルテなどを傘下に置くグルッポ・コンスタンチーノや、当時はセアーラを傘下に置いていた食品大手のマルフリギ、同じく食品大手でJBSなどを傘下に置くJ&Fなどとされている。J&Bが2012年4~5月にフナロ被告の企業「ヴィスカヤ」に金を支払った後に貸付許可がおりたことなどは、ジェデル氏と3被告の会話で明らかとなっている。連警によるとマルフリギは46万9千レアル、J&Fは670万レアルをヴィスカヤの口座に振り込んでいる。
また、クレト氏が経営審議会メンバーだったBrヴィアスが勤続期間保障基金(FGTS)の投資基金からの貸付を受けたのは、ジェデル氏とクーニャ氏が利子について論じた直後だったという例も報じられている。
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