ブラジル中央銀行のイラン・ゴールドファジン総裁は18日、スイスで開かれているダボス会議で、11日にブラジルが政策金利を0・75%ポイント引き下げて、年利13%にしたことで、ブラジルの通貨政策が新たな段階に入ったと語った。
同総裁はこのままのペースで政策金利を下げていけるかどうかは、ブラジルのインフレの動向や景気回復の度合いによることを強調した。
同総裁は、エンリケ・メイレレス財相と共に、世界経済フォーラム主催の共同記者会見に出席している。
その中で同総裁は、グローバリゼーションの進展はブラジルなどの新興国にとって好意的なプロセスだと述べた。
「ブラジルの場合、グローバリゼーションは中産階級の経済的成長と購買力増加をもたらした。我々はグローバリゼーションの流れを歓迎する。それは、ブラジル経済全体にとって、利益となるからだ」と語った。
メイレレス財相は、グローバリゼーションはアメリカなどの先進国にとっても有益だとした。アメリカは昨年の大統領選で勝利したドナルド・トランプ氏の大統領就任が間近に迫っており、保護貿易的な政策を主張している。
同財相は、ブラジルはグローバリゼーションの恩恵をさらに受けるために、財政改革を成し遂げなくてはいけないと強調した。財相は、財政改革のために欠かせない、年金制度改革と労働法改正の承認に向けて努力していると述べた。
メイレレス財相は数日中に、2017年の国内総生産(GDP)の成長率見込みを見直すことも発表した。現在、ブラジル政府は1%の成長を見込んでいるが、国際通貨基金(IMF)の成長見通しは0・2%、世界銀行は0・5%と辛めの評価だ。(18日付アジェンシア・ブラジルより)
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