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黄熱病=ブラジル保健省が「流行状態入り」と発表=バイア州やリオ州でも予防強化

黄熱病に関する発表を行うリカルド・バロス保健相(右端)ら(Marcello Casal Jr./Agência Brasil、18/01/2017)

黄熱病に関する発表を行うリカルド・バロス保健相(右端)ら(Marcello Casal Jr./Agência Brasil、18/01/2017)

 ブラジル保健省が18日、ミナス・ジェライス州で黄熱病が死因と確定した人が8人となり、黄熱病が流行状態に入ったとの見解を明らかにした。ミナス州では感染が疑われる患者の数も更に増え、206人になったと19日付現地紙が報じた。
 ミナス州では、黄熱病が原因と見られる死者がまだ45人いる。黄熱病が死因と確定した死者8人中、4人は蚊が媒介した黄熱病患者だったが、残る4人は予防接種が原因だった可能性がある。ただし、保健省はその可能性を否定している。
 また、隣接するエスピリトサント州内の4市では、黄熱病の疑いのある患者が計6人出ている。
 これを受け、保健省はミナス州東部の29市に160万人分、エスピリトサント州西部の26市に50万人分の予防接種ワクチンを送付する。
 4カ月前に死亡したサルが確認され、昨年末に2人の死者が出ているサンパウロ州でも予防接種が強化されているが、状況は安定している。
 これら3州以外に黄熱病感染が懸念されているのはバイア州西部とリオ州北西部で、保健省はバイア州内の45市に35万人分、リオ州では14市に40万人分の予防接種ワクチンを送付する予定だ。
 同省では、黄熱病が発生している可能性のある地域に旅行する人には、10日以上前に予防接種を受けるよう勧めているが、予防接種は義務ではなく、旅行者の接種の有無を調べる事もしない。
 黄熱病が発生している可能性のある地域に住んでいる、または旅行する可能性のある子供が5歳未満の場合は、生後9カ月の頃に1回目、4歳になった時点で2回目の接種を受ける事が勧められている。