1990年頃に世界的な大ヒットとなった「ランバダ」で知られるバンド「カオマ」のヴォーカリスト、ロアルワ・ブラスさん(63)が19日未明、滞在中の宿泊施設に侵入した男たちに車で連れ出された後、車ごと焼かれて殺される事件が起きた。19日付G1サイトが報じている。
ロアルワさんはリオのサクアレマにある宿泊施設に住んでおり、19日未明に自室への侵入を受けた。目撃談によると、侵入者は2人とも4人とも言われている。
ロアルワさんが助けを求めて叫んだため、従業員が警察に通報したが、彼らが部屋にかけつけた頃には既に、侵入者に連れ出されていた。侵入者たちは施設の一部に火を放っており、3時40分に通報を受けた消防が、消火作業にあたった。
消防は消火作業中にバカシャー地区のバレイラ高速道脇で車が燃えているとの通報を受け、そちらにも急行したが、炎上していた車からは炭化した遺体が見つかった。
車の中の遺体はロアルワさんのものとみられ、車の中からはガス・ボンベも見つかった。
侵入者たちの素性や目的はまだ捜査中だが、同日午後、容疑者の1人として宿泊施設の元従業員が捕まり、犯行を自供している。
ロアルワさんは1989年にフランスに渡り、バンド、カオマのヴォーカリストとして活躍。1980年代から90年代に、ランバダの「ショランド・セ・フォイ」を南米や欧州、日本と世界的に大ヒットさせ、ブームを呼んでいた。