国内リーグでの単一チームでの通算出場試合数など、数々の記録を持つ元サンパウロFCの伝説的キーパー、ロジェリオ・セニ新監督が、8日~21日にアメリカで行われたフロリダ・カップで、サンパウロFCを優勝に導いた。調整も兼ねた親善大会ながら、セニ監督は就任1カ月あまりで、初タイトルを手にしたことになる。
フロリダ杯は、ブラジルサッカーシーズンが本格的に始まる前に、アメリカ、フロリダ州で開催される親善大会だ。内容は変則的で、参加12チームが二つのグループに分かれ、一方がリーグ戦、もう一方がトーナメントを戦い、優勝チームが二つ出る仕組みとなっている。
サンパウロFCはトーナメントに参加。15日に、準決勝でアルゼンチンの名門リーベル・プレートと戦った。
この試合は両者共に得点をあげることができず、0対0のままPK戦になったが、両チームとも9人のPKを行うほどの接戦となった。最終的には、8対7でサンパウロFCが逃げ切った。
21日に行われた決勝戦の相手は、同じサンパウロ市に本拠を置くライバルのコリンチャンスだった。まだ調整段階での試合ながら、両チームともレギュラー・クラスの選手が出場。試合は前半19分に、コリンチャンスのフォワード、カジムとサンパウロFCのディフェンダー、マイコンが小競り合いから両者レッド・カードで退場になるなど、シーズン前の試合とは思えない盛り上がりを見せた。
この試合も0―0で決着がつかなかったため、PK戦になったが、PK戦ではサンパウロFCのキーパー、シダンが2人のシュートを好セーブするなど、準決勝に続いての活躍を見せた。その結果、4対3でサンパウロFCが勝ち、優勝した。
2試合で1点も取らずとも、失点もせず、共にPKで勝利するあたりは、キーパー出身のセニ監督の初陣としては嬉しいところか。
なお、セニ監督は現役時代、試合中に与えられたPKキッカーを務め、キーパーながら通算132得点という世界記録の持ち主でもある。試合展開がもどかしければ、自分が蹴りたくなるような展開も今後出てくることも少なくないかもしれない。(22日付ランセ・サイトなどより)
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