【既報関連】サンパウロ州保健局が20日、同州で死亡した男性4人の死因が黄熱病だった可能性があると発表したと21日付エスタード紙が報じた。
4人中3人はサンパウロ市、1人はアララクアラ地方アメリコ・ブラジリエンセ市での死者だ。サンパウロ市での死者の1人はサンタナ・デ・パライバ市在住だが、エミリオ・リバス病院で加療中だった。残る2人は市立カンポ・リンポ病院に入院していた。
同州保健局によると、4人は皆、黄熱病が流行中のミナス・ジェライス州に旅行しており、旅先で感染した可能性が高いが、アメリコ・ブラジリエンセで死亡した男性の旅先はミナス州ディヴィノポリスで、黄熱病の流行地域ではないため、地元で感染した可能性もあるという。
サンパウロ州では、これらの4人以外にも、黄熱病に感染したが回復中の患者2人が確認されており、予防強化のため、保健省に予防接種ワクチンの追加送付を要請した。なお、サンパウロ州では昨年中に2人、地元感染での黄熱病の死者が確認されている。
現在までの黄熱病感染(疑われる例を含む)は皆、ミナス州、エスピリトサント州、サンパウロ州の農村や森林地帯で起きている。これらの地域で生息し、黄熱病を媒介する蚊は、アエマゴグスやサベテスと呼ばれる種類で、市街地で生息し、デング熱やチクングニア熱、ジカ熱などを媒介するネッタイシマカ(アエデス・アエジプシ)とは異なる。
23日付G1サイトによると、16年12月23日現在のネッタイシマカが媒介する病気の死者は794人(デング熱629人、チクングニア熱159人、ジカ熱6人)で、前年同期の1001人(同じ順で984人、14人、3人)より減った。感染者数は、デング熱149万6282人、チクングニア熱26万5554人、ジカ熱21万4193人の計197万6029人。デング熱患者の数は大流行だった15年に次ぐ多さだった。