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リオデジャネイロ=2歳7カ月の女児が流れ弾に当たり死亡=地元NGOがコパカバーナ海岸で抗議行動

コパカバーナに設置された、流れ弾に当たってなくなった子供の碑と、銃の被害を示す、穴あきのブラジル国旗(Tomaz Silva/Agência Brasil)

コパカバーナに設置された、流れ弾に当たってなくなった子供の碑と、銃の被害を示す、穴あきのブラジル国旗(Tomaz Silva/Agência Brasil)

 リオデジャネイロ(リオ)市北部のイラジャーで21日の夜、警察と犯罪者の間での銃撃戦の流れ弾に当たって、僅か2歳7カ月の女児、ソフィア・ララ・ブラガちゃんが亡くなった事件を受け、リオの治安改善を訴える非政府団体(NGO)「平和のリオ」が、コパカバーナ海岸で抗議行動を展開した。
 コパカバーナ海岸には、2007年からこれまでに、リオで流れ弾に当たって命を落とした31人の小児、青少年の名前と年齢を書いた黒いプレートが置かれ、銃被害の象徴として、何十もの穴が開いたブラジル国旗も広げられた。
 同NGOの創設者アントニオ・カルロス・コスタ氏によると、リオ市内では、過去10年間で少なくとも31人の小児や青少年が流れ弾に当たって命を落としている。過去2年に限っても、その数は18人だという。
 同氏はこの行動の目的を、「愛娘を失った軍警のフェリピ・フェルナンデスさんへの励まし、連帯の意志を表すと共に、社会、公権力、国家に対し、この事件はたまたま起こった不運な出来事ではないという事を知ってもらう事」と語った。
 アントニオ・カルロス・コスタ氏はさらに、「イラジャーでの悲惨な事件は、いまやリオ市内のいかなる場所でも起こりうる。しかし、再びこのような事が起こらないために、戦いをやめてはいけない。声を上げ続けていかなくてはいけない。この戦いは、全てのリオ市民のための、基本的な生命の権利を守る戦いでもある」と語り、銃撃戦では警察も死亡した事を強調した。
 「市民の命を守る警察官も、生命権を脅かされている。多くの警察官が薄給の上、給与の遅配さえ発生するという、過酷な労働条件下にある」とアントニオ・カルロス・コスタ氏は語った。(23日付UOLサイト、アジェンシア・ブラジルなどより)