テオリ判事=墜落機の録音内容確認進む=異常なく、陰謀説遠のく=助手たちはデラソン検証継続

19日にリオデジャネイロ州パラチー沖で起きた、連邦最高裁のテオリ・ザヴァスキ判事らを乗せた小型機墜落事故を調査中の航空機事故調査予防センター(Cenipa)が23日、機内での録音内容は完全な状態で回復できたと発表した。カルメン・ルシア最高裁長官は、テオリ氏の下でオデブレヒト社のラヴァ・ジャット作戦での報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)の検証作業を行っていたチームに、作業再開を命じた。24日付現地紙やサイトが報じている。
テオリ氏が搭乗していた「キングエアC90GT」のボイスレコーダーは20日に回収され、21日にブラジリアに着いた。解析の結果、飛行中の会話が正常に録音されていたことがわかった。
録音の解析にあたった専門家によると、墜落時に海水に浸かったため、録音開始部分の痛みは激しかったものの、雑音を取り除く作業や聞き取り作業は成功した。
それによると、操縦士のオスマール・ロドリゲス氏は、雨が強いため、小康状態になるのを待つつもりであることや、最初に着陸しようとした時は上手くいかず、東に進路をとると話したこと、墜落前に再着陸を試みようとしていた様子などが録音されていたという。
事故当時の目撃者談には、小型機が煙をあげながら飛んでいたというものもあったが、録音内容からは、飛行機の故障を心配するような言動や、機内がパニックに陥った様子は確認されていないという。
同機に関しては「異例なまでの低空飛行をしていた」「旋回しようとしていた」など、謎の残る目撃証言があるが、ブラジル空軍(FAB)は現時点で、墜落機の飛行そのものには異常はなかったと判断している。
一方、カルメン最高裁長官は23日夜、テオリ判事の助手の判事たちに対し、オデブレヒト社77人のラヴァ・ジャットでのデラソンを検証する作業を続ける許可を出した。これにより、供述者を個別に呼び出して行う検証作業も予定通り継続されることになった。
同長官がこの命令を下したのは、1月いっぱいの休廷中は同長官が判断を下す役であることと、オデブレヒトの証言者の中には逮捕者も含まれており、急を要すからだという。
また、同長官は、他の最高裁判事9人と連絡を取り、テオリ判事の後任となるラヴァ・ジャット作戦の報告官選定作業について検討しはじめた。カルメン長官がデラソンの検証継続を命じたことで、後任報告官選定のための時間には少しゆとりができたが、後任の報告官が決まらないと、検察は政治家に関する逮捕請求や捜査開始請求への許可が得られない状態が続き、ラヴァ・ジャットの捜査が足踏み状態となりかねない。