24日朝、サンパウロ州内陸部バウルー市の刑務所で暴動が起き、囚人200人が逃走したと同日付現地紙サイトが報じた。
暴動が起きたのはプロフェッソール・ノエ・アゼヴェド農村刑務所(現在は刑務所進行センターと改名)で、収容人数1124人のところに、昼間の外出が認められるセミアベルトの囚人1427人を収監していた。ただし、刑務所職員組合によると、同刑務所の収容人数は742人だが、1500人いたという。
暴動のきっかけは、朝8時前に囚人の1人が携帯電話を使っているのに気づいた刑務所職員が、携帯電話を取り上げ、囚人を房から引きずり出そうとした事だ。
仲間が連れ出されるのを阻止しようとする囚人達と刑務所職員達との間の混乱は、三つの棟の囚人を巻き込んだ暴動に発展し、タイヤやマットレス(コルション)、段ボールなどへの放火も起き、少なくとも2棟では施設の一部が損壊した。
アジェンシア・ブラジルによると、放火などで混乱が広がったのに乗じて逃げた囚人の数は200人とされている。
G1サイトによると、脱獄した囚人の中には通行中の車を盗んで逃走しようとした者もいたが、その一部は警官に取り押さえられて、再び刑務所に連れ戻された。
刑務所内には消防と機動隊が入り、鎮火と制圧に務めたため、午前10時半頃にはほぼ平静な状態となったという。
昼過ぎの報道によれば負傷者も出たようだが、人数は明らかにされていない。また、同時点ではまだ、最終的な逃走者数も確定できていない。
路上に繰り出した警察はヘリコプターの助けも借り、囚人の再逮捕に務めている。午後4時過ぎの報道によれば、同時点までの再逮捕者は市街地を中心に90人に達したが、軍警司令官は、まだ逃走中の囚人の多くは畑や雑木林などのある農村部に逃げ込んだと見て、行方を追っている。