【既報関連】サンパウロ州ウバツーバ市の高校生が、小学生の時から作ったミニ人工衛星「UbatubaSat」が16日午前9時49分、国際宇宙ステーション(ISS)から放出され軌道に乗った。16日付アジェンシア・エスパシアウ・ブラジレイラサイトが報じた。
同人工衛星の開発は2010年から。プレジデンテ・タンクレード・デ・アルメイダ・ネーヴェス市立学校のカンヂダ・オズワルド・デ・モウラ教諭が発案した。
当時5年生だった開発メンバーがブラジル宇宙開発庁(AEB)等の支援を受けながら6年がかりで完成させ、昨年12月9日、種子島宇宙センターから打ち上げられた。
人工衛星は、日本の実験棟「きぼう」から放出され、生徒らが録音したメッセージを無線放送するほか、国立教育研究院(Inep)による実験が行われる。
ミニ人口衛星は重さ650グラム、直径9センチ、高さ13センチほど。低軌道(高度約400キロ)に乗せられ、約3、4カ月の運用が期待されている。
放出の様子は16日、サンジョゼ・ドス・カンポス市のブラジル国立宇宙研究所も生中継され、モウラ教諭や中前隆博総領事も出席し、記念すべき瞬間を祝った。
モウラ教諭は「UbatubaSatは、児童らが本当の科学に触れるための教育課程だった。完成後、宇宙空間で実際に機能しているところを見たかった」と、生徒らのミニ人工衛星の放出を祝った。
生中継の様子は動画サイトのユーチューブ(www.youtube.com/watch?v=R4xq_rj0QiQ)で見ることができる。UbatubaSatは2時間1分頃から。