2016年に最も話題を呼んだブラジル映画「アクエリアス」が25日、「フランスのアカデミー賞」とも言われるセザール賞の最優秀外国映画賞にノミネートされた。
「アクエリアス」は高い評価を受けながらも、昨年5月のカンヌ映画祭のレッドカーペットで、出演俳優と制作者がジウマ前大統領の罷免反対デモを行ったために国内での反発が強く、アメリカのアカデミー賞の外国映画賞ではブラジルからの候補作指名から漏れてしまった。同件は、「政治信条を選考基準に加えるとは」とブラジル国内で大きな議論を呼んだ。
だが、「アクエリアス」はカンヌ映画祭で好評を博しただけでなく、アメリカのサンディエゴ映画祭でも、主演のソニア・ブラガが最優秀女優賞を受賞するなど、高い評価を得ていた。また、フランスの権威ある映画雑誌「カイエ・ドゥ・シネマ」の年間ベスト映画の世界第4位に選ばれるなど、フランスでの評価がひときわ高い。今回のセザールでの外国語映画賞争いでも最有力作の一つと見なされている。
セザール賞の授賞式は2月24日に行われる。(25日付G1サイトより)