サンパウロ州内の465市中、2001年の統計開始以来、殺人事件が発生したことがない市が18市に減ったと、30日付現地紙が報じている。
2016年のサンパウロ州内での殺人事件や犠牲者の数は3521件と3674人で、前年の3759件と3965人より減ったが、小さな市での犯罪は増加傾向にあるという。
サンパウロ州保安局によると、2013年には「殺人事件の記録のない市」は25市あったが、その数は年々減っており、昨年も2市減った。
昨年初めて殺人事件が起きた市は、プレジデンテ・アウヴェスとザカリアスの二つだ。前者は州中央部にある人口4167人の町で、昨年9月にバールで起きた喧嘩で1人が亡くなったという。
また、州北西部にある人口2542人のザカリアスでは、サトウキビ収穫を終えて帰ってきた男性がナイフで刺されて死んだ女性の遺体を見つけた。容疑者はいるが、裁判所は逮捕令状を出しておらず、捜査継続を命じている。
市内で15年間殺人の記録がないという市は、人口が5千人未満で、大きな町からは離れたところがほとんどだという。
なお、16年のサンパウロ州では、殺人事件のない市が260あった。16年の人口10万人あたりの殺人事件の犠牲者は8・12人で、統計開始以来、最少だ。01年と比べると76%減ったという。