ジョアン・ドリア・サンパウロ市市長の医療対策である、診療時間外の時間帯を利用して手術や検査を行う「コルジャン」がはじまって3週間が経過したが、1月31日までの時点で、既に10万件の検査を実施したという。その内訳は、妊婦の超音波検査が5万5千件で最も多く、マンモグラフィーが1万2千件、心電図とトモグラフィーが各5千件などとなっている。この対策はサンパウロ市での医療検査待ちの列が48万5千件に及んでいることからはじまったもので、サンパウロ市保健局によると、4月10日にはその列がなくなる見込みだという。実際にそうなるかどうか。市民としては期待したいところだ。
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1月31日、サンパウロ市パウリスタ大通りでホームレス(セン・テット)たちが集まって抗議行動(マニフェスタソン)を行い、市役所のある市中央部のお茶の水橋までデモ行進を行った。主催者によると行進に参加した人は1万人に及んだというが、軍警は今回の参加者の集計を行っていない。参加者たちは、不法侵入地域の再統合などに反対し、路上生活者たちの居住の自由を求めている。富豪出身のドリア市長の市政ゆえに、とりわけ疑念も強いのだろうが、この問題の今後も気になるところ。
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議会や裁判所の休暇が終わり、数日の内に、上下院議長や、故テオリ・ザヴァスキ判事に代わるラヴァ・ジャット作戦の最高裁での報告管も出揃う。ここからやっと2017年も本格的に動きそうだ。今年もここ数年に引き続き、ブラジルの激動は続くだろうが、もしかしたら、最近のトランプ政権下のアメリカほどの衝撃には至らないか。