昨年12月11日にサッカー・ブラジル全国選手権が終了してからわずか7週間余り。2017年サンパウロ州選手権1部が3日に開幕する。
ブラジルは世界でも珍しく、全国規模の大会と州規模の大会を、期間を分けて別々に開き、全国レベルのチームが、州の大会にも参加する。
国内26州と連邦区、合わせて27に分かれた州選手権の中で、サンパウロ州が最もレベルが高い。それはサンパウロ州選手権1部参加16チームの内、サンパウロFC、パルメイラス、コリンチャンス、サントスFC、ポンチ・プレッタの5チームが全国選手権1部に参加していることでも明らかだ。これほど多くの全国1部チームがある州は他にない。
115年と、全国選手権よりずっと長い歴史を持つこの大会の今年の優勝候補は、パルメイラスとサントスだ。
パルメイラスは、昨年の全国選手権制覇の立役者クーカ監督を失った。後任には日本でも実績のあるネルシーニョ監督の実子で、昨年のポンチ・プレッタでの仕事ぶりが評価されたエドゥアルド・バチスタ氏が就任した。
全国優勝時の戦力から、エースストライカーのガブリエル・ジェズスを失ったものの、フェリペ・メロ、ミシェル・バストス、ゲーラなどを補強し、トータルで見れば戦力はアップしている。
バチスタ監督がこの豪華戦力を上手く操れば、9年ぶりのサンパウロ州制覇も見えてくる。
8年連続で決勝進出を果たし、その内5回優勝している昨年王者のサントスFCの強みは継続性だ。ブラジルは監督の入れ替わりが激しいが、サントスFCのドリヴァル・ジュニオール氏は一昨年の6月以来、継続して指揮をとっている。
その間、サントスFCは2015年ブラジル杯準優勝、2016年サンパウロ州選手権優勝、全国選手権準優勝と好調を保っている。
目を引く補強は、ドイツ帰りのセンターバックのクレーベルのみだが、エースのブラジル代表MFルーカス・リマ、ベテランFWのリカルド・オリヴェイラの他に2人のリオ五輪代表、コロンビア代表のコペーテまで擁し、連覇の可能性は充分だ。
他にも、捲土重来を帰すコリンチャンスやサンパウロFCも交えて、3カ月に及ぶハイレベルな争いの火蓋が切って落とされる。(規)
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