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テメル親派が両院固める=下院議長はマイア氏続投=上院やはりエウニシオ議長

レナン氏(右)と当選を喜ぶエウニシオ氏(Lula Marques/AGPT)

レナン氏(右)と当選を喜ぶエウニシオ氏(Lula Marques/AGPT)

 1日に行われた上院議長選は、予想通り、レナン・カリェイロス議長(民主運動党・PMDB)の後継者でもあるエウニシオ・オリヴェイラ氏(PMDB)が議長に選出された。下院議長選は2日に行われ、ロドリゴ・マイア議長が他の候補5人を抑えて再選された。2日付G1サイトなどが報じている。

 上院議長選は、エウニシオ氏が社会民主党(PSD)のジョゼ・メデイロス氏を61対10(残り10票は白票)の圧倒的大差で破り、当選を決めた。
 現在64歳のエウニシオ氏は、アラゴアス州選出のレナン氏と同じ北東部のセアラー州選出だ。2004~05年にはルーラ政権下で通信相を務めた経歴があり、親PT派としても知られる。夫人がPMDB党首も務めた故アントニオ・パエス・デ・アンドラーデ氏の娘だという事もあり、党内での影響力も強い。
 議長団選出は各政党の占める議席数に応じて行われ、副議長にカシオ・クーニャ・リマ氏(民主社会党・PSDB)とジョアン・アルベルト・ソウザ氏(PMDB)が就任。4人の書記とその補欠(計8人)は8党から選ばれた。
 エウニシオ氏に関しては、オデブレヒト社とイーペルマルカス社の元幹部らがラヴァ・ジャット作戦(LJ)の報奨付供述で、「エウニシオ氏に贈賄した」と証言している。もし仮にこれらの件で被告になれば、大統領の有事の際に代行する権利は剥奪されるが、議長職解任となるか否は、今後の最高裁の審理の結果次第だ。
 また、下院では2日に議長選が行われた。1日23時までに立候補したのは、アンドレ・フィゲイレード氏(民主労働党・PDT)、ルイーザ・エルンジーナ氏(社会主義自由党・PSOL)、ジョヴァイール・アランテス氏(ブラジル労働党・PTB)、ジャイール・ボルソナロ氏(キリスト教社会党・PSC)、ジュリオ・デウガード氏(ブラジル社会党・PSB)、ロドリゴ・マイア氏(民主党・DEM)の6人だ。昨年7月の議長選で次点となり、出馬を有力視されていたロジェリオ・ロッソ氏(PSD)は、最高裁がマイア氏の出馬を認めた時点で断念した。
 マイア氏の出馬は「二期連続では出馬できない」という意見と「昨年7月に前議長のクーニャ氏辞任に伴う就任で、半年しか経過していない」という意見があり、司法でも意見が割れたが、1日の最高裁の見解で今回の出馬が認められた。
 下院議長選は2日午後3時に投票が終わり、293票を獲得したマイア氏が一次投票で議長に再選された。2位アランテス氏は105票、以下、フィゲイレード氏59票、デウガード氏28票、エルンジーナ氏10票、ボルソナロ氏4票だった。