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パラナ日伯連合会=「もう一度、大祭典を開く」=110周年実行委員会が発足=総会で西森祭典委員長選出

新体制が発足した定期総会(前列左から二人目が西森下議、上口新会長、折笠前会長、池田総領事)

新体制が発足した定期総会(前列左から二人目が西森下議、上口新会長、折笠前会長、池田総領事)

 移民110周年をいよいよ来年に控える中、パラナ日伯文化連合会(折笠力己知会長)は先月29日、ロンドリーナ市の同会講堂で定期総会を開催し、新体制を発足させた。5年間会長職を務めた折笠氏は勇退し、マウア・ダ・セーラ文協で日語書記(元会長)を務める上口寛氏(66、鹿児島県)を新連合会長とする単一シャッパが、出席した28支部約120人の満場一致により承認された。また同日には、移民110周年実行委員会が発足し、今後着実に準備を進めていく方針だ。

 06年に、パラナ日伯文化連合会とパラナ文化運動連盟が正式合併し、一つの組織体に統合されたパラナ日系社会。傘下に55支部を抱え、昨年には180件以上のイベントを運営した同州の中核連合会だ。
 任期を終えた折笠会長は「5年間はあっという間だった。皆様に支えられてここまで来れ、感謝で一杯だ」と感謝し、新体制への協力を呼びかけた。
 また同会館に併設され、3月から工事が着手される道場(柔道、剣道)建設計画に対し、日本政府から83万ドルの草の根無償資金協力が下りることが決定したと報告し、尽力した池田敏雄在クリチバ総領事に対し、謝意が述べられた。
 今総会には池田総領事、西森ルイス連邦下議らも参席し、昨年の決算並びに事業報告が行われ、17年の事業計画が発表された。
 役員改選は、上口氏を新会長とすることが満場一致で決定。同氏は開口一番に、「110周年に向け、今日からでも動き出さなければならない状況」として、西森下議を祭典委員長、折笠会長を祭典副委員長、上口氏を実行委員長とする実行委員会が同日発足した。
 移民百周年には皇太子殿下をお迎えし、約7万5千人を集めてローランジアで盛大に記念式典を行った同連合会。西森議員は、「今年は110周年に向けて重要な準備期間」と位置づけ、「もう一度大きな祭典を開くには皆の協力が必要だ」と熱弁を振るった。
 プロミッソンやマリリアから皇室ご訪問への強い待望論が高まるなか、同地でもその思いは根強い。上口新会長は「二世や三世になっても、アジアのなかで独特な文化と価値観を持つ日本を誇りに思っている」と語り、「皇室は日本の象徴。ルーツに思いを馳せ、結束を深める機会になる」と意義を語った。
 さらに「皆さんの熱気を感じ、一丸となって事が進められると確信した」と手応えを語り、「皇室の方をきちんとお招きし、素晴らしい式典となるよう全力を尽くしたい」と意気込みを見せた。


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 移民百周年に引き続き、祭典委員長となった西森ルイス連邦下議。今後、「テメル大統領や同州知事、池田総領事にも名誉委員長として参加をしてもらいたい」と語り、政府一体となって進めていく意気込みだ。また伯日議員連盟会長として、日伯議連会長の麻生太郎副総理兼財務相とも皇室ご訪問に向けた話を水面下でしているとか。4月にはロンドリーナと西宮の姉妹都市交流を祝い、同市市長や経済団を連れて訪日するといい、その機会に皇室ご訪問に向けた話も行われる予定だ。日伯関係に基軸置き、連邦議員として活躍する同氏は、110周年の準備を通じて「有能な若い層を実行委員会へ引き入れて育てていきたい」と抱負を語る。パラナでは、翌年の祭典に向けて有能な若い力を結集させ、日系社会の未来を担う若者を育てる格好の機会ともなりそうだ。さて、サンパウロは?