サンパウロ市西部バーラ・フンダで2日、第三者に実の娘レナッタ・ギマランエス・アルキッラ氏(37)の殺害を指示した容疑で罪に問われていた企業家のレナット・アルキッラ氏(58)の陪審裁判が行われ、禁固10年10カ月20日の判決が言い渡されたと3日付現地紙が報じた。
レナッタ氏は2001年12月に、サンタクロースの仮装をした男に銃撃されるも命をとり止めた。事件は“サンタクロース銃撃犯”として、反響をよんでいた。
陪審員投票6対1で、被告は有罪とされた。殺人未遂罪に、言われなき理由での殺意、仮装した第三者に襲わせ、防衛を困難にした事、実の娘を殺害しようとした事による加重量刑がついた。
同裁判を担当したデボラ・ファイタローニ判事は、事件は16年前の事で被告は初犯、事件以前の経歴も問題はなく、定職を持ち、居住地も安定している事を挙げ、検察が出した被告収監要請も却下した。
レナット被告は控訴の意志を示し、裁判所の裏口から立ち去った。被告弁護人のロドリゴ・センジ弁護士も、控訴の意志を明らかにした。
原告側も、実行犯は加重量刑もないのに禁固13年の刑を受けており、量刑が軽いと控訴する意向だ。
2日にわたって行われた公判のハイライトは、被害者のレナッタ・アルキッラ氏の証言だった。同氏は、2001年12月17日に、顔面への2発を含む3発の銃弾を受けたが、命をとりとめた。
法廷で感情的になった同氏は涙を流しながら、「これで人生のページをめくり、家族と共に幸せになれる」と陪審員らに語りかけた。同氏は結婚し、子供が2人いる。
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