今年のカーニバル本番は2月25~28日だが、商店主達は今年の売れ行きは去年より好調と見ている。
サンバダンサー用の衣装や装飾品類、マスクなどを扱う店も多いサンパウロ市の3月25日通りは、去年より賑わっているという。
ファンタジアや装飾品を扱うラデイラ・ポント・ジェラルのピエーレ・スフィエル氏は「本番までまだ3週間あるのに、去年よりも売上が順調だ」と言い、今年の売上は去年の10~12%増しと予想している。
彼によれば、カーニバルの時期の常連客は、路上に繰り出すブロッコと呼ばれるサンバ集団の参加者で、最初は青年達が15~20レアルのアクセサリーなどを買いに来るが、本番が近づくと、カーニバルのダンスパーティーなどに行く人達がもっと高価な品を買いに来るという。この地域の店によく来るという青年は「店毎の値段も確かめながら少しずつ材料を買い集め、本番用の衣装を作る」と話している。
同様に、同通りでファンタジアや装飾品を扱うメリェン・フェガーリ氏も、「2月5日からは買い物客も増えるさ。うちは去年より30%増と踏んでいるよ」という。同氏の店でよく出るのは、ファンタジアやマスク、装飾品、電飾用のネオンカラーの管などだ。
だが、サンパウロ商業協会はもう少しネガティブだ。同協会によると、1月の小売販売は昨年同月より平均5%(分割払いで3・8%、現金払いで6・2%)減だった。この数字は昨年の平均8・7%より小さく、金利引き下げなどで状況が好転する可能性はあるが、年間を通じた動きはまだ分からないという。
アレンカール・ブルチ同協会会長は「カーニバルは旅行する人も多いから、サンパウロ市では小売販売が落ちがち。商機とは言い難い」と言い、昨年2月は29日あったが、今年は28日のせいもあり、売上増は余り見込めないと見ている。ただし、雨が降り、旅行を取りやめる人が増える可能性も示唆した。
なお、サンパウロ市では今年、495のブロッコが参加登録を行っており、2月17日~3月5日に市内を練り歩く。同市やリオデジャネイロ市のサンボドロモでのパレードは24日から始まる。(3日付アジェンシア・ブラジルより)