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《ブラジル》エスピリトサント州=軍警ストはまだ解決せず=殺人頻発、店なども開かず

会見で記者からの質問に答えるセーザル・カルナゴ知事代行(中央)(Leonardo Duarte/Secom-ES)

会見で記者からの質問に答えるセーザル・カルナゴ知事代行(中央)(Leonardo Duarte/Secom-ES)

 【既報関連】エスピリトサント州では給与調整や手当て支払いなどを求める軍警ストが続き、軍や国家治安部隊(FN)の活動も始まったが、殺人被害者は75人に達するなど、混乱が続いていると7日付現地紙やサイトが報じた。
 軍警自体はストが認められないため、家族が大隊の前を封鎖し、警官や警察車両が出られなくするという形の抗議行動になった。4日朝から市内巡邏などが止まったのは、ヴィトリア大都市圏や、リニャーレス、アラクルス、コラチナなどだ。
 この影響が端的に表れているのが殺人事件で、1月は1日平均4人だった被害者が、4日以降、爆発的に増え、7日付エスタード紙は6日までに州内で64人と報道。同紙によれば、16年上半期の同州の殺人被害者は604人で、週末の平均は25人だった。また、G1サイトは7日午後2時半、4日以降のヴィトリア大都市圏での犠牲者は75人と報じた。
 同州政府の要請で送られた軍隊1千人は6日夜から、FN200人は7日朝から巡邏その他の活動に就いた事で、ヴィトリア大都市圏では、7日朝9時以降、バスの運行が徐々に始まったが、同日午後7時には再び運行が停止される。内陸部への軍兵士やFN派遣は段階的に行われる。
 その他の機関も、グアラパリで高速道路の料金徴収を再開など、一部が機能し始めたが、学校や保健所、個人商店の大半は7日も閉鎖。スーパーは通常通り開くが、治安が悪化すれば閉める。ショッピングは通常通りとか日曜の時間帯で営業など、各店各様だ。
 ガソリンスタンド組合は、治安が改善するまで業務停止の意向だが、最終判断は店が行う。銀行も各行で対応が異なるので確認が必要だ。
 なお、同州商業組合では、ヴィトリア大都市圏の商店では、破壊行為を伴う強奪や商店閉鎖などにより、4~6日に450万レアル以上の被害が出たと試算している。