ブラジル上院の憲政委員会(CCJ)の委員が9日にほぼ出揃い、エジソン・ロボン委員長(民主運動党・PMDB)ら、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で捜査対象になっている上議10人が名前を連ねていることがわかった。10日付エスタード紙が報じている。
CCJの主な役割は上院で審議する法案の合憲性の審査だが、最高裁判事や検察庁長官に指名された人物を最初に審査するところでもある。法相から最高裁判事に指名されたアレッシャンドレ・デ・モラエス氏の諮問も近日中に行われる。
そういう立場にある委員会に、LJの捜査対象となっている議員が多数加わり、事件の公正な解決を望む国民を不安にさせる事態が起きている。
CCJは正規委員(議長、副議長を含む)27人、補欠27人で構成されるが、現時点で、LJの調査対象である議員が正規に5人、補欠に5人含まれている。
正規ではロボン委員長をはじめ、ジャーデル・バルバーリョ(PMDB)、ヴァウジール・ラウプ(PMDB)、リンドベルグ・ファリアス(労働者党・PT)、ベネジト・デ・リラ(進歩党・PP)各上議だ。ラウプ氏とリラ氏は告発も受けている。
副委員長のアントニオ・アナスタジア氏(民主社会党・PSDB)も疑惑を持たれたが、捜査がお蔵入りになった。アエシオ・ネーヴェス氏(PSDB)とモラエス氏諮問時に報告官を務めるエドゥアルド・ブラガ氏(PMDB)は、報奨付供述で名前が挙がっている。
補欠でも、レナン・カリェイロス前議長とロメロ・ジュカー(共にPMDB)、フェルナンド・コーロル(キリスト教労働者党・PTC)、ウンベルト・コスタ、グレイシ・ホフマン(共にPT)各上議が捜査対象だ。コーロル氏は告発も受けており、グレイシ氏は既に被告でもある。
レナン氏とジュカー氏に対しては、最高裁でLJ報告官となったばかりのエジソン・ファキン判事が9日、検察庁からの要請を受け、「LJの捜査妨害疑惑」での捜査開始許可も出した。
一方、3日に大統領事務局長に就任したモレイラ・フランコ氏は、LJに関与した疑いが強く、3地裁と国家総弁護庁(AGU)との間で「就任差止め」と「却下」のやりとりが起きている。
また、2政党からの訴えを受け、最高裁のセルソ・デ・メロ判事も9日、テメル大統領に24時間以内にモレイラ氏の大臣昇格の理由を説明するよう、命じている。
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