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《ブラジル》軍警スト縮小、エスピリトサント州平常へ=リオ州4日目で影響わずか=サッカー絡みで死者発生も

少しずつ現場に戻り始めたエスピリトサント州軍警(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

少しずつ現場に戻り始めたエスピリトサント州軍警(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

 【既報関連】エスピリトサント州で4日朝から始まった軍警ストは、13日に10日目に入った。
 軍警親族は引き続き、同州軍警大隊の出入り口を封鎖し、軍警の出動を阻んでいる。10日夜には軍警と州政府の間でスト終結に向けた合意が成立し、軍警は11日朝7時から勤務に戻るとの報道が流れたが、合意は守られなかった。
 11日夕刻には、軍警上層部からの出動命令とラウル・ジュングマン国防相やセザール・コルナゴ州知事代行による圧力を受け、ヘリコプターで大隊を抜けた軍警約600人が市内警備を再開したが、警察車両は使えないままだった。
 12日は市内警備の軍警が1200人以上に増え、各地の警備を行っている計3千人の軍兵士、国家治安部隊に合流した。同州では平常時、約2千人の軍警が市街地警備に出ている。
 13日早朝、州都ヴィトーリアの様子を生中継で報じたTVニュースでは、同都市圏を走る公共路線バスの99%は同日中に運行再開、学校や医療機関、郵便局も通常通り機能し始める見込みと伝えた。州サービス商業連盟は各商店に営業再開を促している。
 4日以降、同州では強盗、殺人、商店の略奪などが横行した。同州市警組合によると、13日午前10時までの10日間(実質9日間)の殺人事件犠牲者は146人で、昨年2月全体の122人と比べて格段に多い。
 また、州商業サービス連盟によると、商店の被害総額は3億レアルに達した。市街地警備のために派遣された軍兵士と国家治安部隊の数は総計3130人で、ヘリコプター3台、車両180台、防弾車7台も動員された。
 一方、エスピリトサント州西隣のリオ州でも一部軍警が10日に事実上、ストに入った。州軍警広報部は、軍警親族による大隊出入り口の封鎖は州全体100カ所の大隊中、29カ所で起きたが、警察車両の出入りなどが完全に封鎖された大隊は僅かで、週末のリオ市内などの警備はほぼ通常通りに行われたと発表した。
 しかし、12日にリオ市で行われた、同市を本拠とする強豪サッカーチーム同士、ボタフォゴ対フラメンゴの試合前には双方のファン同士が喧嘩となり、ボタフォゴのファンのジエゴ・ドス・サントスさん(28)が胸を撃たれて死亡、7人が負傷した。
 匿名軍警は地元紙の取材に対し、リオ州で発生している一部軍警のストのため、この試合の警備は通常より少なかったと語ったが、軍警広報はそれを否定している。