ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 《ブラジル》勤続期間保障基金(FGTS)の引き出し開始は3月10日=誕生月毎に違うので注意!

《ブラジル》勤続期間保障基金(FGTS)の引き出し開始は3月10日=誕生月毎に違うので注意!

FGTS引き出しに関する詳細を説明するテメル大統領(左)とメイレレス財相(右)(Beto Barata/PR)

FGTS引き出しに関する詳細を説明するテメル大統領(左)とメイレレス財相(右)(Beto Barata/PR)

 ブラジル連邦政府が14日、勤続期間保障基金(FGTS)に積み立てられた資金引き出しに関する詳細を発表したと14日付現地紙・サイトが報じた。
 今回発表されたのは、15年12月31日までに、正当な理由で解雇されたり、辞任を申し入れたりして会社を辞めた人が、退職後も引き出せずにいた資金の引き出しに関する情報だ。
 引き出しが可能となるのは3月10日からで、誕生月が1、2月の人は3月、3~5月生まれの人は4月、6~8月生まれの人は5月、9~11月生まれの人は6月、12月生まれの人は7月に引き出す事が出来る。
 退職後も引き出せない資金の引き出しは、消費と市場の活性化のため、16年末に連邦政府が認めると発表していた政策だ。連邦政府は、1千万人がFGTSで眠っている資金を引き出し、410億レアルが市場に流れ込むと見込んでいる。
 連邦貯蓄銀行(Caixa)では、今回の措置によって増えるはずの窓口業務を遂行するため、支店によっては土曜日も開業する、同行に口座を持っている利用者の分は本人の口座に振り込む、ロッテリカ(宝くじ店)でもFGTSの資金を引き出せるようにする、などの特別措置を検討している。現行制度では、従業員側に落ち度がないのに解雇され、引き出し額が1500レアル未満の場合は、ロッテリカや現金自動預入・支払機でも引き出せる。
 連邦政府は昨年末、退職後も引き出せずに眠っている資金の引き出しと共に、FGTSに積み立てられている資金への利率を年3%から5%に引き上げる事も発表している。この利率は貯蓄預金(ポウパンサ)の年8%より低いが、最近はインフレが抑制され、政府目標中心値の年4・5%に近づいてきているため、少なくとも目減りはしないという状態になる可能性も出てきた。
 引き出せる資金の有無はFGTSの公式サイトやFGTSが用意したアプリケーションでも確認できる。13日付G1サイトによると、最近はFGTSの資金を引き出せるか否かを携帯電話で調べられるアプリケーションが何種類も出来、売上が月に7万レアル伸びた企業もあるという。