16年12月にオデブレヒト社が米国で行ったラヴァ・ジャット作戦(LJ)絡みの報奨付供述の内容が漏れたのを受け、独自捜査を始めた国々の検察が、合同の特捜班を創設する事で合意したと16、17日付ブラジル国内紙・サイトが報じた。
16、17日にブラジリアで開かれた会合に集まったのは、ブラジル、アルゼンチン、チリ、コロンビア、エクアドル、メキシコ、パナマ、ペルー、ポルトガル、ドミニカ、ベネズエラの計11カ国の検察庁代表者達だ。
オデブレヒト社は昨年12月に、ブラジルと米国、スイスの3カ国との間で司法取引を取り決めた。ブラジルでは現・元幹部77人が報奨付供述を行ったが、ブラジル連邦検察庁が供述内容を基に具体的な捜査を開始したのは、カルメン・ルシア最高裁長官が司法取引の成立を正式に認めた1月30日からだ。
同社の供述の一部は、昨年12月に正式な司法取引が成立した米国の司法当局が明らかにしており、自国でも不正行為が行われていたと知った複数の国の検察が、独自の捜査を開始していた。
一方、ブラジルや米国、スイスとの司法取引で多額の罰金も課されているオデブレヒトとしては、米国司法当局が名前を明かした国々での事業停止は資金繰りが止まる事も意味するため、何としても回避せねばならない。
同社が最低6カ月間、供述内容を伏せておく事を求めていたのはこのためで、ブラジル連邦検察庁は16日、供述の一部は数週間以内に始まる最高裁への捜査開始請求と共に開示されうるが、国外での不正に関する供述は6月まで公開できないと、各国検察官に説明した。
オデブレヒト社は1月にペルーと司法取引を行い、3千万レアルの返却を約束。アレハンドロ・トレド元大統領への逮捕令状も出ている。
また、既に具体的な捜査が始まっているコロンビアやエクアドル、ベネズエラ、並びにパナマ、ドミニカとも司法取引締結を交渉中だという。
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