2月3日に開幕した今年のサッカー・サンパウロ州選手権一部は、5月7日までの2カ月にわたり、全16チームがしのぎを削る。
同大会には、サンパウロFC、パルメイラス、コリンチャンス、サントスFCと、全国選手権一部の強豪4チームが参加しており、ブラジル中の州選手権の中で一番レベルが高い。
これまで1次リーグ4節が終了し、強豪4チームはおおむね順調なスタートだ。
昨年全国優勝のパルメイラスは、3勝1敗と優勝候補筆頭の評判にたがわぬ力を見せている。
しかし、第4節のリネンセ戦で、昨年大活躍したMFモイゼスが、じん帯損傷の大怪我で、全治半年と診断された事は、今後、南米一を決めるリベルタドーレス杯も控えるパルメイラスにとっては大きな痛手だ。
チームの伝説的なGKとして長年活躍し、一昨年限りで現役を退いていたロジェリオ・セニが監督として戻ってきたサンパウロFCは、初戦こそ、昨年旋風を巻き起こしたアウダックスに2対4で敗れるも、その後、ポンチ・プレッタ、サントスFCを倒し、一気に波に乗るかと思われた。
第4節のミラソル戦は、現在南米でプレーするFWの中ではナンバーワンとされる新戦力、ルーカス・プラットの初陣だった。ルーカス・プラットは期待に応え、先制点を決めたが、その後は守備が乱れ、2対2の引き分けに終わった。サンパウロFCは現在、2勝1分1敗で、4試合9失点の守備が改善されれば、12年ぶりのサンパウロ州制覇も夢ではない。
開幕前は、パルメイラスと並ぶ優勝候補筆頭に上げられていたサントスFCは開幕戦を6対2で大勝し、「3連覇か?」「選手の入れ替わりも少なく最も完成度の高いサッカー」といった見出しが新聞を飾った。
だが、3節のサンパウロFC戦を1対3で落とすと、続く格下のフェロビアリア戦でも破れ、ホーム2連敗となって、一気にドリヴァウ・ジュニオール監督への風当たりが強くなっている。
4強の中では戦力的に1段落ちると見られていたコリンチャンスは、成績こそ3勝1敗だが、全国選手権4部相当のチームに守勢に回るシーンも多く、「昨年の低迷からの復活!」と解説者が太鼓判を押すほどのプレーを見せられていない。
そんな中、22日の第5節にホームに迎えるのは、昨年の全国選手権覇者にして最大のライバルのパルメイラスだ。一昨年、早々に勝って以来、6試合勝利のない相手に勝って、チームに勢いをつけられるか?
サンパウロ州選手権は3月末までの1次リーグの成績でベスト8が決定し、その後はホーム&アウェー方式のトーナメント戦で優勝チームが決まる。(規)
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