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《ブラジル》金曜からサンパウロ市でカーニバル=「全力で踊り、優勝狙う」=今年も日本人が多数参加

ドラゴンイスの奥村さん、米森さん、石丸さん

ドラゴンイスの奥村さん、米森さん、石丸さん

 いよいよ金曜24日から、サンパウロ市でカーニバルのスペシャルグループのパレードが、アニェンビーのサンバ会場で始まる。日一日と迫る本番を前に、緊張感を高めつつ胸を高鳴らせる日本人参加者たちに話を聞いた。

 急上昇中のサンバチーム「ドラゴンイス・ダ・レアル」のパシスタ(ダンサー)として踊る、初出場の米森俊介さん(30、鹿児島)。「会場に立つだけで感激すると思う」と笑顔を見せた。
 米森さんは昨年も出場予定だったが、仕事の都合で本番2日前に泣く泣く帰国した。「やっとカーニバルに出られる。この喜びを観客に伝えたい」と意気込んだ。
 米森さんがパシスタを目指すきっかけとなった同チームの奥村晋一さん(42、京都府)は、「初めて山車の上で踊るので、わからないことばかり。でも優勝を目指したい」と力強く語った。
 奥村さんは家族旅行のため出場を悩んでいたが、取材中に想いが込上げたのか「やっぱり出る!」と突然、出場を宣言した。
 石丸浩司さん(46、東京都)は7~13歳までブラジルに住み、日本人学校に通学した。「帰国後、サッカーもサンバも出来ず全くブラジル文化を知らないことが残念だった。今回、赴任後にサンバを始めた」とドラゴンイスへの参加経緯を説明した。
 「今回が最後の参加かも」と明かし、「心残りがないよう、全力で楽しみ優勝も味わいたい」と爽やかに笑った。

メストレ・サーラの三由さん

メストレ・サーラの三由さん

 昨年優勝した「インペリオ・デ・カーザ・ヴェルデ」にメストレ・サーラとして出場する三由翼さん(36、埼玉県)は、「現在チームはとても良い状態、トラブルがなければ2連覇も間違いない」と期待する。なんと参加初回からメストレ・サーラの重責を担い、11年目だ。
 同チームの今回のテーマは「平和」。三由さんによれば、パレード演出家のジョルジ・フレイタス氏は「第2次世界大戦を経て、平和の意味をよく知る日本人。彼らカーニバルに参加し、平和を歌うことに意義がある」と語っているそう。
 チームの最後の山車には10人の日本人女性と50人の子供が乗ってカーニバルを盛り上げるそうだ。
 三由さんは「今回も旗を守り、美しく掲げる。メストレ・サーラ、ポルタ・バンデイラの衣装にも注目してほしい」と来場を呼びかけた。


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 今回取材したカーニバル出場者は練習熱心な人ばかり。パシスタの米森さんらは、「会社でもエレベータに一人で乗っているときに足だけ練習したり」と日々、こっそりと特訓する苦労を明かした。取材後に「なにか『こうした方が良いのにな』という改良点とかありましたか?」と逆に質問されることも。三由さんも自分のチームのエンサイオ・テクニコ(サンバ会場での予行演習)終了後には、自分の踊りを録画した映像を見ながら、他チームのメストレ・サーラの演技と比較していた。今年も日本人の活躍が楽しみだ。