《ブラジル》セーラ外相が突然の辞意表明=健康問題を理由にあげる=閣内での不満もささやかれ=後任は同じ政党から?

ブラジルのジョゼ・セーラ外相(民主社会党・PSDB)が22日夜、健康上の理由で辞任する意向を示したと、22、23日付現地各紙・サイトが報じた。同外相はミシェル・テメル大統領(民主運動党・PMDB)宛の書簡に、「辞任を願い出る事は自分としても遺憾ですが、閣下もご存知の通り、健康上の問題で、外国訪問ばかりでなく、日々の外相としての公務遂行に支障をきたしています」としたため、外相を辞任して上院議員に戻るとの意志を示した。
セーラ氏は同日夜、大統領を訪ね、最近の検査結果を大統領に見せると共に、医者からは、4カ月かけて集中的な治療を行う必要があると言われているとも伝えた。
テメル大統領はセーラ氏の辞職願に驚きを隠さず、「休職でも良いのではないか」と提案するなど、約1時間かけて留任を求めたが、翻意はかなわなかった。テメル大統領も最後は辞任願いを了承し、これまでのセーラ外相の貢献への謝意と、早期回復を祈る言葉をかけた。
後任候補には、セーラ氏の代理で上議職を務めていたジョゼ・アニバル上議代理と、上院政府リーダーのアロイジオ・ヌネス・フェレイラ上議(共にPSDB)らの名前が上げられている。
セーラ氏は昨年来、背骨の痛みに悩まされており、昨年12月に手術を行ったものの、痛みは引かなかった。
側近たちによると、少なくともここ20日間は痛みがひどく、先日のドイツでのG20外相会議では鎮痛剤の注射を受けながら任務を遂行したという。
セーラ氏は大統領との会談時も、健康上の理由のみを辞任の理由にあげているが、一説では、自身の置かれた閣内での立場に不満を抱いていたとも言われている。
昨年5月に入閣した際のセーラ氏は、主要閣僚会議にももっと参加し、連邦政府の方針、主に経済政策関係に影響力を発揮できると考えていた。
セーラ氏は18年の大統領選への出馬を希望しているが、PSDB内では、アエシオ・ネーヴィス上議、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事といった大統領候補経験者が同職を狙っており、サンパウロ州知事選に再出馬する可能性もある。
同氏の今後の動静には、現在も捜査が進行中のラヴァ・ジャット作戦(LJ)の進展も関わってくる。同氏の名前は、建設大手のオデブレヒト社関係者が行ったLJの報奨付供述で言及されている。同供述では、セーラ氏が2010年の大統領選の時に、スイスの隠し口座で同社からの裏金2300万レアルを受け取ったとされているが、本人は否定している。
当面は外務省副大臣のマルコス・ガルヴォン氏が外相職を代行する。昨年5月のテメル政権発足以来、閣僚辞任はセーラ氏で8人目となる。
なお、セーラ氏は23日付で上議に復職した。