《ブラジル》テメル大統領がセラーリオ下院議員を法務相に指名=「LJ作戦を支援」と新法相=職務の線引き曖昧の指摘も

ミシェル・テメル大統領(民主運動党・PMDB)は23日、オズマール・セラーリオ下議(PMDB)を新しい法務大臣に指名したと24日付現地各紙が報じた。
セラーリオ氏は、現在休職中のアレシャンドレ・デ・モラエス法相に代わり、法相の座を引き継ぐ。モラエス氏は、1月19日に飛行機事故で亡くなったテオリ・ザヴァスキ最高裁判事の後任に指名され、3月22日に就任の予定だ。
新法相に指名されたセラーリオ氏は、テメル大統領にとっては、最初の選択肢ではなかった。同大統領は元最高裁長官のカルロス・ヴェローゾ氏、弁護士のアントニオ・マリス氏を指名する意向だったが、共に就任を断っていた。
後任選びが難航する中、テメル大統領は、現在は「法務公共保安省」となっている同省を、法務省と公共保安局に分割し、同局長のポストを閣僚級で遇する案を検討し始めたが、セラーリオ氏指名の時点では、その案はまだ固まっていない。
大統領は22日夜、セラーリオ氏の法相指名を決め、本人も23日に了承した。セラーリオ氏は法学修士で、連邦下議を5期務め、昨年まで下院憲政委員会を司っていた。今後は、政界巨大汚職捜査ラヴァ・ジャット(LJ)作戦を遂行中の連邦警察の指揮をとる。
法相指名が公式に発表された後、セラーリオ氏はTV局のインタビューで、「法務省はLJ作戦が国民の望む成果を上げるために必要な対応をとる」と答えた。
セラーリオ氏は、年頭から国内各所で刑務所暴動が頻発し、100人を超す死者も出るという、危機的状況下で、法相の職に就く。法務省分割案の行方は未だ不透明なため、新法相の職務がどこまでの範囲になるのかはっきりしていない。
ブラジル公共保安フォーラムのレナト・デ・リマ氏は、「新法相の役割がどこまでなのかはっきりしない。刑務所管理は誰がやるのか、早急に明確な線引きが必要だ」と語る。
法相職得られず憤慨のグルポ・ミナスは造反?
テメル大統領は法相の後任選びに際して、自らの所属政党であるPMDBから圧力を受けていた。同党の下議を指名したにも関わらず党内には不満が残っている。
ファビオ・ラマーリョ下院副議長(PMDB・ミナス州選出)は、同大統領が、ミナス州選出議員団(グルポ・ミナス)が推したロドリゴ・パシェコ下議(PMDB・ミナス州選出)を法相としなかったことに憤慨し、政府に造反すると宣言した。
テメル大統領はラマーリョ氏に電話し、パシェコ下議を指名できなかったが、新ポストを作ってグルポ・ミナスに与えると申し出た。だが、ラマーリョ氏はそれをよしとせず、政府との決別を告げた。テメル大統領は「いたしかたない、好きなように」と語ったと、ラマーリョ氏がマスコミに漏らしている。