5日に文協大講堂で行われる「橋幸夫チャリティーコンサートINサンパウロ」を前にした3日午前、サンパウロ市のチヴォリ・ホテルで記者会見が行われた。会見には同イベント主催者のWILL株式会社から中井良昇社長、橋幸夫さん、シューベルトまつださんらが出席し、本公演への意気込みを語った。1978年の移民70周年記念特別公演、90年の紅白歌合戦に続いて3回目の公演となる。
27年ぶりにブラジルへ降り立った2日、空港で出迎えた日系人の集団から黄色い歓声が上がり驚いたそうだ。「まだまだ人気があるんだと嬉しくなり、初めてブラジルに来たときの楽しさを思い出した」と微笑んだ。
今回の公演では2016年7月に発表された20年ぶりの新曲「ちゃっきり茶太郎」や、90年の紅白歌合戦で日系歌手マルシアさんと共演した「いつでも夢を」の披露が予定されている。
また、7日までの滞在中にはイビラプエラ公園内の開拓先没者慰霊碑を訪問する予定だ。「日本の反対側で熱心に働き、日系社会を作られた皆さんには頭が上がらない」と日系人の功績を称え、3度目の公演を行うことに感謝した。
前座を務める沖縄県名護市出身のシューベルトまつださんは、ポ語で自己紹介をして記者会見の場を盛り上げ、三線でカチャーシーを披露した。「初めてのブラジル、橋さんという大物歌手の公演に出られて胸が高鳴る。沖縄県系人とも交流したい」と期待した。
同公演は2015年9月に事業展開のため事前調査に訪伯したWILL株式会社の訪問団が、日系社会からのもてなしを受けて感激し、感謝を表すために企画された。
中井社長は、「日系社会に感謝し、事業での貢献も望んでいる。感謝の気持ちを忘れずに、来年以降も同様の慈善公演を重ねていきたい」と今後の希望を語った。
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橋幸夫公演の前座を務めるシューベルトまつださんは、独学で三線を習得し、沖縄ソングの作詞作曲もする。3月14日の「さーたーあんだぎーの日」の制定者でもあるそう。いきなり三線演奏を依頼されても笑顔で応じ、「オブリガード!」と会見会場を和やかな雰囲気にした。5日は沖縄県人会でも『第12回さんしんの日』が行われる。その日は公演当日でムリだろうが、滞在中にぜひ沖縄県系人との交流を果たしてほしい。